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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

ブログでちょっと叩き過ぎたか!?ゴルフと3erの販売低迷が止まらない・・・ごめん。

ルボランに2014・2015・2016年の主要輸入車の販売台数が一覧になっていましたが、あれれー・・・2012年にブログを書き始めて以来、事あるごとに批判してきたBMW3erとVWゴルフが見事なまでの右肩下がりを見せています。3erは2012年に、ゴルフは2013年にFMCですから、まあ順当な推移と言えるかもしれないですけども、もっと前から発売しているボルボS60などは逆に売り上げを伸ばしていたりします。旧型アテンザの設計でフロントサスをストラットに格下げしたシャシーを使った時代遅れのセダンがなんですが、ジワジワと伸びています。

VWゴルフに関しては北米での事件が日本市場には関係しないのに、大きく報じられてしまったことで2015年の後半から苦戦が続いています。鳴りもの入りで登場したMQBと呼ばれる新型プラットフォームを使う7代目ゴルフですが、先代と比べてGTIは進化しているけど、ベースモデルは「味」が薄まったとかいう声がちらほら聞こえます。「味」が薄いといえば日本車の代表的な「悪口」なんですけども、ゴルフと同じCセグのアクセラインプレッサは代を重ねて重厚感がちょっと出てきました。日本車になりたいドイツ車と、ドイツ車になりたい日本車がクロスして立場が入れ替わったといっていいかも。

アクセラインプレッサもリアがそれぞれマルチリンクダブルウィッシュボーンを使っていて、ボデーのワイド化も含めて「安定志向」に振られています。売り上げも3台が三つ巴でどれも日本市場だけで20000台/年くらいは売れています。2014年に30000台を越えていたゴルフが、2016年には22000台まで下がりました。2016年は249万円に値下げして歯止めをかけようとしましたが、下げ止まりはせずに、独走していた輸入車ランキングでもとうとうMINIに追い抜かれました。

私の弱小ブログが散々にディスったからといって、売り上げに変化が出るとは思いませんが、やはり過去数年のVWを見ているとあまりにもお粗末な事例が噴出していて、ブランド全体として伸びる要素は全くと言っていいほど無かったです。ただ皮肉なことにブランド別でトップを独走するメルセデスに関しても、ほぼ同じことが言えるわけですが、その渦中の1台であるAクラスは前年よりもわずかながら伸びています。また派生モデルのCLAは2016年に一気にブレイクしました。・・・VWの味方をするわけじゃないですけど、CLAよりもゴルフの方がよっぽど良いクルマなんですけどねー。

「Aクラス(A180)とゴルフ(トレンドライン)を比較したらやっぱりゴルフだった!!」という意見にはとても賛同できます。これは「A250とゴルフGTI」「A45AMGとゴルフR」の関係になってもやっぱりゴルフが貫禄勝ちです。これらの「お遊びのクルマ」に優劣を付けるなんて全くの蛇足ではありますけど。この局地的なゴルフの優越性を考えると、売り上げが伸び悩むVWの現状は受け入れ難い部分もあるかもしれないですが、やっぱり日本のユーザーってバカじゃないですから、これまでVWがやらかしてきた所業を見ているわけです。

簡単にまとめると・・・
1) マツダ&ボルボを擁するフォード陣営の前に4代目ゴルフが惨敗。
2) VWはフォード陣営からエンジニアをごっそり引き抜きフォーカスをコピーして5代目ゴルフを作る。
3) 6代目ゴルフからダウンサイジングターボの旗手として業界の注目を集める。当初導入された1.4Lターボ&スーパーチャージャーは、小排気量の欠点を2種類の過給器でカバーする革新的なエンジンとして絶賛されるも、いつのまにかエンジンの仕様が変わり1.4Lターボになる。当然に始動時の挙動が怪しくなる。
4) 割と短いタームで7代目ゴルフを投入。やはり始動時のトルクに難がある1.4Lターボと1.2Lターボを引き続き使うために、徹底したボデーの軽量化をMQB採用によって実現する。
5) 日本の研究機関から1.2Lターボの排気ガス成分が、国土交通省の2012年排ガス規制値においてNOxに関しては規制ギリギリであることが暴露される。当然に2017年に改正された規制値では完全に違反なので、次のゴルフの年次改良には新しいエンジン(1.5Lターボ)が載せられる見通し。
6) アメリカでディーゼルの排ガステストを不正に抜けるディフィートストラテジーの搭載が暴露される。VW擁護派の言い分には日本やアメリカの規制は度が過ぎているというものがある。
7) スズキとの提携解消で訴訟問題に発展。

まあこれだけのことを巻き起こしているわけですから、日本で売れなくても文句言えないだろってところです。それにしてもMQBになったゴルフは日本車的な軽快感に溢れていて、福野礼一郎さんを始めとした還暦くらいのライターには若かりし頃のシャレードやパルサーを思い出すとかで好評なようです。たしかにGTIの余裕なパワー、アシさばきの良さ、機敏過ぎないハンドリングは、なかなかの中毒性を持っていましたね。

  もう1台のBMW3er(F30系)もなんだか地味なクルマになっちゃいましたね。しかしまだまだ売れていて2016年も12000台程度は達成しています。500万円くらいするDセグセダンで発売から4年経っても月1000台売れるのは、クラウンとCクラスと3erだけですから、日本を代表する「ハイソカー」という地位は守っています。400~500万円のスカイライン、アコード、アテンザも月1000台はなかなか達成できない数字です。

  現行モデルになってCクラスの方が3erよりも売れるタームになりました。このクラスのボデー&インテリアなんてどれもそこそこに満足できるわけで、単純に価格をスペックから割り出した「お買い得度」で言えば、ガソリンターボもディーゼルも3erが勝っているんですけどね。3erの辛いところは、Cクラスに対して持っている優位さを、同じようにスポーティなグレードを持つジャガーXEやボルボS60によってもぎ取られているところでしょうか。

メルセデスはC180(1.6Lターボ)で台数を稼いでいるので、BMWも318i(1.5Lターボ)で対抗しようとしましたが、販売台数は下げ止まらなかったです。小さいエンジンでも満足するのがメルセデスユーザーで、ひたすらにスポーティに憧れているのがBMWユーザー・・・そんな立場の違いが明暗を分けているのかもしれません。あるいはもっと単純にインテリアのモダンさでCクラスが圧倒している!?という可能性もあります。色使いからして「大人と子ども」というくらいに両ブランドは差があります。

さらにあまり言われていない3erの難点を一つご紹介しましょう。コクピットに座って、ふと左斜め後方を見ると・・・あれ!?ってなります。なんだこの80年代だか90年代だかの古き良きセダンみたいな眺めは!!付いているはずのないレースのシートカバーがうっすら目に浮かぶ!!ブラウンのダコタレザーのせいか!?リアのサイドウインドーがデカ過ぎるのか!?Cピラーが細過ぎるのか?リアウインドーの趣きが乏しいのか!?これは今は亡きコロナやチェイサーの景色じゃないか!?なんとなく柔らかい足回りもなんだかトヨタ車のようだし・・・。

  これが3erGTや4erグランクーペになると全然別の景色になっていて、最新のクルマに乗っている!!という満足感を得られますし、4erグランクーペはアシも引き締まっていて、ハンドリングも3erの派生車とは思えない出来映え。420iでもそこそこ満足できる仕上がりだったですねー。同じようなことを乗り換えのBMWユーザーも感じているでしょうから、3erと4erグランクーペのトータルがBMWのDセグ4ドアの正当な評価なのかもしれません。

  さてさて、ゴルフと3erが象徴する時代がいよいよ終わるのか!?ってことなんですけども、この両車に引導を渡すだけの求心力のあるクルマがあるか!?というと「無い」ですよねー。ホンダシビックが2台まとめて蹴散らすんじゃないか!?という気もしますが、国沢光宏氏が「絶対売れないのに、狭山にラインを作ったホンダは大丈夫?」なんて断言してましたからやっぱり売れないのかな(笑)。ゴルフがC-HRに、3erがジュリアに追われる!?なんかいまいちその状況が浮かびませんねー。


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