CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

フランス市場で売れなくなってきたドイツ車。

  日本市場で相変わらずに大人気のドイツ系ブランド。一時期失速気味だったVWアウディも徐々に販売が回復して、輸入車ブランド別販売台数において「4強」体制を盤石なものにしています。あれ!?最近のドイツ4強ブランドで、少しでも『ハネた』クルマは何かあったっけ!?ってくらいにお寒い状況なんですけども、ブランド力は健在でその勢いがなかなか止まらないです。

  9月も4ブランドで2万台。ドイツブランド同様に覇気がない日本メーカーへの「アンチ票」が、全体の10%程度は出ているようですが、日本車と同じ感覚で購入できて、右ハンドルやクセのないミッションと広域サポート体制などを総合的に判断すると、輸入車の中ではドイツ4強のディーラーに足が向くんでしょうね。そしてやってきたお客を一気に仕留める破格の値引き。メルセデスBMWは間違いなく日本車よりも値引き幅は大きいですね。

  アウディVWが劣勢を挽回するためにいくらか新型モデルを投入しましたが、メルセデスはEクラス、BMWは5シリーズを投入した後は大きな動きもなく、マメに送ってくるDMも限定モデルのご案内がほとんど。1.5Lの3シリーズと、1.6LのCクラスを特別パッケージでご提供しますよ!!などなど。

  欧州ではルノーのフラッグシップ・タリスマン(EクラスサイズのFFセダン)が1.2Lターボ(136ps)で走っているそうですが、まだまだ『排気量信仰』が根強い日本では、さすがのメルセデスBMWも相当に苦戦しているようです。1600kg近い3シリーズを136psで引っ張るってさ、山岳地帯に行ったらどーなるんだろう。低負荷の加速で走れる街乗り仕様なんだろうけど、BMWはどんなステージでも夢中になって走れるのが魅力なんじゃないの!?

  数年前までフランスでよく売れていたのは、中国市場を追い風に断然に勢いのあったVWでした。しかし日産ジュークが口火を切った小型SUVの導入競争に完全に乗り遅れた影響で、今ではルノーやPSAのシェアが高まっているようです。ルノーの主力モデルといえばルーテシア(クリオ)とキャプチャー。どちらも日産との共同設計によって生まれたモデルで、それぞれベースはノートとジューク。日産譲りのエンジン&衝突安全性能がフランスで認知されたのか!?それとも「ルノーの実力」として認められているのか!?わかりませんけども、とにかくフランス市場では「小型車では世界最高!?」とか思われているようです。

  もうVWゴルフは古い!!ルノー・クリオのフランス仕様はなんと「夢のコラボ」が実現しています。日本向けのルーテシアは、日産のシャシー&エンジンに、日本のエンスーが大好きなゲトラグ製DCTが搭載されています。ゲトラグといえば、ランエボBMW・M3/M4などのパドル制御のスポーツミッションとして2000年代後半に話題になりました。これがフランス仕様では、フランス自動車産業による「国威高揚」の旗頭へ!!との願いがこもっているのか、敵国ドイツサプライヤーゲトラグではなく、同盟国日本のアイシンAW製が使われているそうです。

  ボルボやMINIですっかり欧州車の定番ミッションに定着したFF横置き用6AT。ZF8AT&2Lターボの320iに対して、横置き化した2LターボにアイシンAW6ATを使った「MINIクーパーS」のドライブフィールの良さは、かなり印象に残っています。トヨタ陣営のアイシンAWですが、ライバル陣営ルノーだけでなく、中国向けVWゴルフにも搭載されるなど、欧州メーカーへの浸透を深めているようです。日産とトヨタの「夢のコラボ」です。

  「フランス車は逆立ちしてもドイツ車には勝てない!!」・・・と信じきっている日本のユーザーのマインドを変えられるかどうかはわかりませんが、日本市場でも一気に評価が高まりそうなフランス車が増えてきました。その1台であるシトロエンC3は、岡崎五郎さんが愛車にしたとか、この人は以前もRC-Zに乗っていたからPSAと癒着があるのかもしれないけど。ちょっと前のベストカーの最強コンテンツである『エンスー解放戦線』でも取り上げられていて、渡辺敏史さんが88点つけてた。これランボルギーニと同等の高評価です。

  そして新たに発売されたトゥインゴGTと改良型ルーテシアRSもいい感じです。『シビックtypeRなんてもういらねー!!』と450万円に到達した価格にややイジケ気味になっていた『走り』が好きな人々を、捕まえそうな絶妙な価格設定になっています。トゥインゴGTが224万円、ルーテシアRSが284万円。日産NISMOトヨタGRと並んで日本市場に「ホット」文化を伝える「スポーツチューナーブランド」として根付いて欲しいです。

  他にもプジョー3008/5008や、ルノー・カジャー。さらにPSAではすっかり「ブルーHDi」グレードによるディーゼルが定着しました。508GT・ブルーHDi(434万円)は4.8m級のDセグセダンですが、欧州ブランドのディーゼルでは最も素直なハンドリングで、これの試乗車落ちが300万円程度でゴロゴロある。KムリやAコードとは全然違うし、AテンザXDよりも「走り」は上、騒音はややひどいけど。ドイツブランドのディーゼルとどちらがいいか?エンジンだけならBMWがいいかもしれないけども、クルマのバランスは確実に508GTの方がいい。

  駄作が続くドイツ勢と、佳作が揃うフランス勢。クルマ音痴のじじいはドイツ車乗ってればいいさ。若者はフランス車がオススメです。かっこいいし、オシャレだし、Aウディなんかに乗るよりもよっぽど「輸入車」って感じがする!!しかも価格もお手頃だし。そろそろ日本市場でも地殻変動が起こってもいい頃じゃないでしょうか!?


最新投稿まとめブログ