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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

250万円で買うなら、86か?87か?

 もちろんスポーツカーのハナシです。クルマの価格が高過ぎる!!という意見をあちこちで聞きます。確かにバブル期の日本メーカーの指標が「一般家庭向けは300万円台まで」だったことを考えると、景気後退で将来が不透明な日本市場では、400万円台に突入しているモデルはやはり割高感がありますね。やる気があれば学歴やコネが無くても現場に飛び込んで手取りで50万円くらいすぐに稼げたバブル期で300万円台までなら、現在の給与水準では250万円くらいが「限度」になっている気がします。全グレードが250万円を超えるモデルのヒットは難しいか?というと、C-HRレヴォーグなど一部にかなり健闘しているモデルもあるので一概には言えないですけども・・・。

  新車価格はやや抵抗感がありますが、中古車価格はモロに景気を反映しますので、状態のいいクルマが250万円くらいでかなり幅広く手に入ります。憧れのスポーツカーもだいたい買える。NDロードスター、S660はもちろん、BMW・M3(もちろん型落ち)、シボレーコルベット、RX8、ランエボS2000シビックtypeR、WRXSTIなどなど。車体250万円と維持費(駐車場ガソリン別で年30万円くらい)さえなんとか負担できれば、好きなクルマが手に入ります。

  選択肢が有りすぎる!!ってのもなかなか面倒なものですねー。中古車なんて一期一会ですから、どんなカーライフが待ち構えているか!?なんて素人にはなかなか想像もできません。それでも各メーカーがコスト度外視で仕立てたスポーツモデルを格安で手に入れるのは大きな魅力です。故障に強いスポーツカーにした方がいいかも!?と思う人にオススメなのが、「86」と「87」です。どちらも非常に耐久性に定評があるブランドのスポーツカーです。

  「86」はもちろんトヨタ86です。2012年に発売されたスバルBRZと共通設計の国産スポーツカーです。このクルマの設計上の特色は、スバルWRXをFR化してホイールベースを80mm縮めて2570mmとしています。デビュー直後に口うるさい沢村という評論家が、ピュアスポーツを謳うならばホイールベースは2400mm台にすべき!!と鬼の首を獲ったかのようにダメ出しをしていました。彼の主張によると人間の体感で掴めるのは前後1200mm程度だから!!って事らしいですが、2400mm『以内』じゃなくて、2400mm『台』にしているのはP社のスポーツカーを意識しているんでしょうが・・・。

  そんなキツイ宣告を読んだ後で86に何度か乗ったのですが、2400mm台の言わんとしていることはわからないでもないですが、86がその他大勢の一般車両とは、完全に別のハンドリングを持ったクルマであることはすぐにわかりました。だってさー1回目ですよ!!街中の左折ですよ!!2速で立ち上がったらケツがズズ・・・ってなりましたもん!!これはビビるって!!このクルマはどれだけアライメントによる滑り出しの限界が低いんだ!!インプレッサベースをそのまま使ったサスペンションが悪いってことはないのですけども、プリウスと共通のエコタイヤを履かせているあたりがミソなんでしょうね。存在意義がやや不明ですが、ハイスペック版のプリウスが出てきたら、街中でタコ踊りだらけになる!?

  トヨタがスバルに作らせた・・・とかよく言われてますが、トヨタがスバルのコンテンツに目をつけたというのが適切かも。何が違うのかって!?トヨタとしてはフルモデルチェンジが暗礁に乗り上げていたマツダ・ロードスター(フィアットの支援で無事完成)との共通設計を持ちかけることもできたわけです。しかし目指すのはロードスターではないので、スバルのコンテンツを選んだ!!ここが86が成功したトヨタの絶妙なセンスじゃないかと思います。ロードスターのアシではモリゾー社長の理想は実現できない!!決して社長のドライビングの腕が低いから4輪DWBではなかなかドリフトに持ち込めない!!と言っているわけではないですよー。

  手軽に非日常なドライビングを楽しむなら86ほどうってつけのクルマはないです。トヨタマーケティングのセンスは本当に凄い。MR-Sアルテッツァをヒットさせてきたトヨタですからこれくらいは楽勝なんでしょうね。頑固オヤジは「そんなクルマは認めねー」って言い張るかもしれない。・・・がそういうクルマが売れるクルマ!!というのは時代が証明してきたわけです。日産は86の推移を見極めて慌ててシルビア後継モデルを用意しているみたいですけど、なんか国内工場でどえらいことが起こっているようですねー。大変だー。

  「86は認めん!!」という頑固オヤジ向けに、よりピュアスポーツへとバージョンアップされたクルマが「87」です。ホイールベースをさらに2415mmまで縮めていて、頑固な沢村さんも何も言えないレベルにリビルトされています。水平対抗エンジンは6気筒化され2.7Lに大型化。しかもさらなるトラクション確保を目指して2シーター化されミッドシップになっています。86と同じ水平対抗の自然吸気エンジンですが、ミッドシップ化されたことでエンジンの取り付け位置が高くて、あまり低重心のメリットが感じられない部分もあります。むしろ排気量がアップによるダイナミックな加速を楽しむクルマかも。ちなみに3.4Lの『S』というグレードもあります。ちょっと興味がある人はぜひ「86」と「87」の中古車を検索してみてください。


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