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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

BMW と スズキ は同じ方向を向いている!!

  BMWとスズキ。あまり同じカテゴリーでは語られない両ブランドですけども、「軽快さ」が売りのドライバーズカーで、市場を切り開こうという野心は、両者少なからず通じるものがあるようです。「スズキを同列に語るなんてBMWに失礼!!」といったコメントをたまに頂くことがありますけど、それ自体がスズキに対して失礼だろ!!とにかく『ブランド』と『価格』だけしか判断基準を持たない「無能」はクルマブログなんかに近づくな!!って思うんですけどね。「値段が高いからこれはいいクルマに違いない!!」みたいな思考停止系のレビューが読みたかった国沢光宏さんとか清水和夫さんの記事をウェブで探せばいいじゃんよー。

  本当のクルマ好きを自称するなら、あらゆるレベルのメーカーやブランドにおいて、ある程度の相関性を見つけられるくらいの素養は必要だと思う。(上から目線で恐縮だけど)無理ならまだまだ『何もわかってない』のと一緒。だから『BMWとスズキ』と言われて、あらゆる技術の水準が違い過ぎて同じ次元で語れないとか真顔で言っている奴は、クルマのブログなんて読まない方がいい。もし読むならもっと謙虚になれよ。BMWとスズキ、よく回るエンジンを作っているのはどっちだ? AWDを自社開発したのはどっちだ? ディーゼルエンジンを自社開発しているのはどっちだ?

  この両者が、反VW連合としてどれほど意気投合しているかどうかは不明です。マツダや日産が『重厚感』を意識したクルマづくりに傾倒していて、(量販ブランドの)質感・クオリティで「世界の頂点」を自認しているレクサス(トヨタ)の「本丸」を一気に攻略しようとして、シャシー・ボデー・エンジン・ミッションからの発する音を徹底的に上品にしようとしているのに対して、BMWとスズキは「ウェアラブル」です。BMWの場合は大(7)・中(5)・小(3)・マイクロ(1)があるので必ずしもすべてではないですが、日本市場での販売の95%以上を占めるという、「小」と「マイクロ」が重点的に煮詰めているのは「肌触り」です(だと思います)。

 「肌触り」と言えばVWゴルフ。特に「GTI」の自在性は「道具=ワーゲン」を超えたちょっととした感動の域でした。ニュアンスが伝わるか微妙なんですけども、「マツダ・デミオXD」「メルセデスA250シュボルト」「MINIクーパーS」の3台の「ホットハッチ」の走りは、ウェアラブルではなく、ミニマムなボデーに不釣り合いのエンジンが載ってますよ!!という主張(メーカーの味付け)がビンビン伝わってきます。「スピード出るけど全然曲がりませんよ!!」とクルマに言われているようで、コーナーが近づくとまだステアリングを切る前なのに、なんだか軽くアンダーが出ている感覚に襲われます(これマジです!!)。

  そして3台ともになんですけど、いざステアリングを切ったら切ったで、全然曲がり始めてくれません。A250はAWDなので応答遅れは仕方ないですが、デミオとMINIはどうやらタイヤを横方向にうまく使えないアシの仕事の悪さが出てしまっているようです。タイヤも細いですからグリップが足りないのでしょうけども・・・。良いことか悪いことかわかりませんが、MINIクーパーSは盛大にタックインしてくれますよ(林道でイン=ベタすると事故るかも)。

  そういったピーキーな挙動を徹底的に抑えていて、しかも211psと6DCTで本当に「自在」にパワーの出し入れができるゴルフGTIは、いちいち運転していて神経質にならないで済むという意味で「ウェアラブル」です。肌さわりがとても良質な「綿素材の下着」。それに対して「デミオXD」「A250」「MINIクーパーS」は、ちょっとくるぶし付近に擦れを感じる「本革スニーカー」です。

  そろそろ勘のいい人はわかったと思いますけど、BMWもスズキも「ウェアラブル」にぴったりのクルマがありまして、どちらも非常に完成度が高いですわ。ゴルフGTIの長所としてゴルフのベースグレードとはトルクリミットの関係で、違うDCTが装備されてるのですが、このミッションが「いい仕事」をしていると思ったのですが、BMWは当然に「トルコンAT」ですし、2ペダルにこだわるとスズキの該当車も「CVT」が使われています。ミッションが悪いとクルマが台無しになりますけど、ミッションの形式によって良いフィールができるわけじゃないんですねー。

  BMWから選ばれたウェアラブルは「420iグランクーぺMスポ」。そしてスズキ代表のウェアラブルは残念ながら絶版になった「スイフト・スポーツ」です。「ゴルフGTI」「420iGC・Mスポ」「スイスポ」の3台を分析すると、やはりウェアラブル性能とはボデーサイズ、車重、出力のバランスで決まるみたいですが、これらに近似する「3er」「新型スイフト・ターボ」「アウディTT」では全く別と言っていいくらいに違う乗り味になります。3er、スイフトターボ、TTはあくまで個人的な感想ですが、ずっと乗っていたい!!という気分にはならないです。BMWは3と4で明らかに差をつけているんだろなー。

  どうですか? 案外BMWファンにもスズキファンにもVWファンにも同意していただけるんじゃないか? 感動できるくらいに自在な操縦性が欲しかったら、デミオXDよりスイフトスポーツを、A250シュボルト(新車実勢価格450~500万)より420iGC・Mスポ(新車実勢価格550~600万)だけども、「重厚感」や「ゆとり」が欲しかったら「逆」です。「マツダメルセデス VS スズキ・BMW」は、高齢者が多い日本では前者が優勢みたいですけども、走りを楽しみたい人には後者をもっともっとおすすめしたいなーと思いますね。


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