CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

午前零時の自動車評論6〜破天荒ライターの深淵なる共感力!

  ワールドカー・オブ・ザ・イヤーを直近の5年で4回も受賞しているVW。日本の自動車雑誌の記事でこのメーカーへほんのわずかでも疑問を呈したライターをこの1年くらい見ていないように思う。さすがにメルセデスAクラスには幾多のライターが堂々と不満を述べているし、それよりかははるかに良くできていると思われるボルボV40に対しても批判はあった。しかしゴルフに対してはみなさん一様に口を閉ざす。

  そんなことを思いながら2014年を迎えたのですが、年明けに発売された沢村慎太朗という「ガチンコ」のジャーナリストによる評論集の第6集が、そんな鬱屈した気分をあっさりと晴らしてくれました。もともと筆者が発行するメールマガジンの記事を元にした本なんですが、選ばれた記事がある種の意図を持ってならんでいるので、それが面白くて毎号買って読んでいます。

  そして今回は最初からVW2本立てから始まりました!いまさら強がるのもちょっとかっこ悪いですが、私が昨年のゴルフ7発売以来感じていた違和感を、自分の能力の全てを使って検証した上で、ゴルフユーザーのガチギレコメントなぞ気にせずにブログで主張してきたことが、「本物」のプロの書き手を介するとこうなるのか!という目からウロコの思いでした。大変恐縮ですが、沢村さんの主張も私と同じく「ゴルフ7=堕落」でした。

  私もゴルフに関しては認めている部分と違和感を感じる部分とがあって、必ずしも悪いクルマと評するつもりはなかったのですが、あまりに「大政翼賛」的なジャーナリズムに不気味さを感じました。日本を走るクルマが輸入・国産問わずことごとくゴルフみたいになったら嫌ですし、そもそもタイヤが劣化したゴルフが交差点でホイールスピンしているのを見て「危ないな・・・」とも感じてました。どうやら初心者・高齢者・女性によるゴルフ事故も増えていて保険料率もなかなかいいお値段になってきていますし・・・。

  ただそんな思いを吐露するには私のスキルでは未熟すぎると、この本を読んで痛感したわけです。沢村さんの記事の内容は読み手にある程度のクルマに対する基礎知識を要求しますし、そのまま真似して書いたところで納得してくれる人(理解してくれる人)は限られるでしょう。そして正直言うと、私ごときのハンパ野郎が読んでも正直これはちょっと無理な理屈じゃないかという「アラ」も少なからずあります(私の勘違いという可能性もありますが)。

  それでも「ニューモデルマガジンX」「ドライバー」「カーアンドドライバー」のメジャー雑誌に蔓延する「大政翼賛」的なアンチ・ジャーナリズムが世論を形成する現状・・・、そしてドイツ車に乗る産経や朝日の記者が外すことができない「ドイツ車>日本車」の色眼鏡な記事(ほんとに的外れもいいとこですよ!)には辟易します。微力ながらも日本の産業の中核を担う日本車メーカーの開発者のモチベーションになるような記事を今後も書いていきたい!そんな素朴な「社会的欲求」がなかなか収まりません。





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