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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

VWのプラット共通で「珍車」が続々・・・

  新型ゴルフに使われているVWの新型共通プラットフォーム「MQB」はトゥアレグ以外の全VW車とアウディの小型車を網羅する、実に「遠大」なスケールの「生産革命」のようです。しかしクルマを買う側からしてみたら、アルファードヴィッツのプラットフォーム使うくらいの強烈なインパクトがあるので、場合によってはとてもネガティブな印象もあるのかな?と穿った考え方をしていましたが、どうやら私の方が間違っていたみたいです。さすがはVWですねやることに「夢」があります。

  今月発売されたビートル・ターボを見て、思わずなんじゃこりゃ!とあまりに安易すぎるコンセプトに衝撃を受けたのですが、同時にMQBの本当の意義が解ったような気がしました。マツダなどもガソリンエンジンディーゼルエンジンも同じラインで載せられるように工夫されて設計しているようですが、MQBはさらにこれが広範に行われているようで、同じ生産ラインでMQBを使う全車全グレードがごちゃ混ぜに作れるらしいです。つまりビートル・ターボは性能テストが終わっているゴルフGTIのパッケージに人気のあるビートルのボディを載せただけなので、それほど研究開発費が掛かっていないのだと思います。よって販売不振というリスクなどまったく恐れず、こういったクルマが出せるのだと思います。

  シャシーの形状を決めたあと、1,2~2.0Lの好きな直4エンジンをガソリン/ディーゼル問わず選べて、ゴルフ/ビートル/シロッコ/TTと好きなボディも選べる・・・。1.2TSIにトレーリングアームにアウディTTのボディという珍車もその気になれば、特別なコストを掛けずに作ることができます。どうせだったらターボだけじゃなく1.6LのNAみたいな楽しいエンジンもラインナップして、軽量なTTのボデイと組み合わせれば、なかなかホットなクルマができそうです。

  今までなかったクルマをどんどん作っていこうというのがVWの真の狙いだとしたら、これは間違いなく「正義」ですね。価値観の多様化している時代なのにラインナップがどんどん減っているという矛盾した流れを一気に変える画期的なシステムです。マツダアクセラのグレードが増えて楽しくなりましたし、プジョーもMQBのようなシステムへと移行するそうです(エンジンのバリエーションを増やそう!)

  VWの野望である「珍車」シリーズ第1弾がゴルフGTIの中身にビートルのボディを被せた「ビートル・ターボ」ということでしょうか。今後もこの調子で訳分かんないモデルを期待通り乱発してくれるのか? up!の211ps仕様とか「パサートR」(256ps)とか、あまりに危険すぎて996GT2以来のイカれた「怪物車」とか言われて、最高に面白いブランドはVWだって世界中から称賛を浴びるのが狙いのようですね・・・。

  さらにVWディーラーの端末から、エンジンやボディを自由に組み合わせて注文できるシステムとか、意外とすぐに登場するかもしれません。VWはこれまであまり好きではなかったのですが、「シロッコGTI」(211ps)とか「アウディTT1.4TFSI」(140psシリンダーオンデマンド)とか自分のニーズにあったクルマを発注できる仕組みができたら誰でもこのブランドで買いますよね?