CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

ちっこい輸入車に乗る輩に対する慇懃無礼な偏見

  多くの輸入車好きにとってとてもショッキングな出来事だったであろう新型デミオに対する各方面からの讃辞・・・。え?マジっすか?散々にプロの評論家に煽られて、VWアルファロメオプジョー!ミニ!にドヤ顔で乗ってきたのに!完全に掌返しをされた!と強く憤っている人もいるのでは。まあ評論家の意見なんかをまともに参考にしているあなたが全て悪いです!あなたにクルマを見る目が備わっていないからいけないのです!VWポロやミニに乗ったあとにスズキに行ってスイスポに乗れば、「ちっこい輸入車」に200万円以上使うことがどれだけ愚かなことかよく分ります。

  中古のVWルポやプジョー106を50万円くらいで手に入れて大切に乗っているクルママニアを否定するつもりは毛頭ありませんが、現行のCセグ以下の輸入車はいくら探しても見るべきものは無いです。ゴルフRが凄いって?あっそ〜ですか。どんなにハイスペックなユニットを積んでいようともベース車がダメだと全く感動できないです。メルセデスA45AMGだとかプジョー208GTiだとか・・・やはり無理矢理に作ったスポーティ感にお金を払いたいならいいですけど。そもそもそういう仕事はかつて(90年代から2000年代)の日本メーカーがことごとくやり切ってしまったことに過ぎません。

  ランエボインプレッサWRX STIスカイラインGT-Rといったモデルが打ち立ててきた文化が欧州のクルマ好きを直撃しました。そしてその影響下にあるはずの欧州メーカーの現行モデルはというと、ランエボAWDシステムには遠く及ばず、STIのような熟成された特殊機構のエンジンが用意されているわけでもなく、スカGのRB26のような創意工夫を凝らしたツインターボが使われるでもなかったりします。スバルのユーザーからしてみたら、一体何に対して金払ってるの?と笑いたくなってしまうバランスの悪さが頭をもたげるモデルもあります。昨年発売された「ミニ・クーパS」なんてわざわざBMWの2Lエンジンを持ち出してまで何がしたいのか?名前だけは仰々しいですけども。大変に失礼ですがそんなバカバカしいモデルを巧みな宣伝を駆使して日本で売りさばこうとしています。

  そもそも軽量で燃費も悪くない小型車に、ターボチャージャーを付けたところで何ら有効ではないのに、欧州メーカー車は判を押したように全グレードが小排気量ターボです。これには欧州のメーカーに対する規制のあり方が深く関係しているといわれていますが、そんなえげつない事情などはひた隠して言葉巧みに実際はムダでしかないターボチャージャーを使って、虚構の商品力アップにつなげています。ユーザー本位の時代になって久しいのに、こんなにも旧態依然な資本主義がまだまだまかり通る欧州の自動車業界とは一体なんなんでしょうか? 日本の輸入車ユーザーは失礼ですがアホばかりだから、これでいいというインポーターの判断なのでしょうか? 本国でも自動車産業は新規参入も全くない無風状態で、前近代的労働組合が会社の意思決定を牛耳っているために新陳代謝も救いようが無いくらいに遅いです。

  そんな馬鹿な!VWは世界の最先端だ!と開き直る自動車評論家もいるでしょうけど、欧州フォードやボクスホール(英国GM/オペル)に圧迫されているVWブランドや、レクサスの前に主要市場での惨敗が目立つアウディ(中国以外)、マセラティの驚異的な成長の前になす術もないベントレーやポルシェなど、とても「最先端」のメーカーとは思えない失態が目に付きます。そもそも欧州メーカーの開発力は極めて限定的なものに過ぎません。日本車やアメリカ車が10年以上前に開発して実用性の低さから放棄して脚光を浴びなかった技術を最新のポルシェやフェラーリが新モデル用の新機軸に困って導入すると日本のアホな評論家は「欧州は進んでいる!」ざわめく・・・そんな不健全な関係が続いています。

  最近では自動車雑誌も高価格な輸入車の特集ばかりでは売れ行きが悪くなるようで、盛んに小型車特集を組んでいます。完全に余計なお世話ですが、200万円近くするup!を性懲りもなく日本で売ろうとするVWと、VWの青天井の広告費によってできるだけ多く露出させようとする日本のカーメディアの策動は痛々しいです。どちらもここまでくると日本のユーザーに対する背信行為と受け取られて、どんどん信頼を失っていることに気がついていないのでしょうか? もしあのクルマが本当に良いものであるならば、もっともっと売れて良いでしょうし、おそらく多くのの人が買う気満々で試乗にいってみて、あまりに簡素過ぎて勝手の違いに呆れて帰ってきたことでしょう。

  誤解を恐れずに言ってしまいますが、「ちっこい輸入車」の99%は日本での存在意義は皆無です。もしVWポロとほぼ同じクルマを同じ価格で日本メーカーが作ったら、「日本には不要!」という大反発を浴びるはずです。小型輸入車の日本に持ち込まれる「日本仕様」はどうしようもない装備が満載だったりすることが多いです。不要な機能はやたらと付いてるくせに、本質的な部分はダメダメ・・・、ホ◯ダやト◯タの小型車に乗ったときの感想みたいですが、小型輸入車にもそのまま当てはまります。200万円300万円を軽く超えるくせに、プジョーアルファロメオアウディBMWもBセグ・Cセグ問わず、徹底的に「安っぽい」んですよね、お金使うところが間違っている! ひと昔前の日本車のコンパクトカーに比べれば質感が高いと感じられる部分もあるでしょうけど、そもそも日本のコンパクトカーには「国民の生活を支える」という崇高な理念があり、小型輸入車とは全く存在理由が異なります。それなのに日本の小型車と比べていい気になっている本末転倒な人が「ちっこい」輸入車ユーザーにはやたらと多いようです。しかし国民車としての地位は軽自動車に譲った感のある昨今の日本のコンパクトカーは、ジューク、デミオヴェゼル、グレイスと高品質を売りにするモデルがどんどん増えてきました。

  世界的な小型車の権威であるスズキやマツダが本気で「ちっこい欧州車」を狙い撃ちすれば、もう輸入ブランドは完全にお手上げです。この2社はかつてはそれぞれGMやフォードの傘下にあって、そのときに小型車の基幹技術の多くが流出しました。日本から現在は撤退しているオペルなんぞは、自動車評論家から真面目なクルマ作りを讃えられているようですが、かつて倒産間際に追い込まれたオペルの業績回復を支えたのは、Bセグを中心とした小型車です。スズキがGM傘下に入ってからまもなくオペルは復活しました。もしスズキが独自路線を進んでいたら、オペルはすでに世界から姿を消していたかもしれません。赤字決算に転落していたスバルやマツダが改革を経て力強く日本市場で存在感を出していますが、倒産の危機に陥っていたオペルも共同開発したスズキ・スプラッシュの兄弟車を皮切りに見事に甦りました。

  さらにオペルアウディを追従するように中国生産が始まったキャデラック・ブランドの開発を受け持ち、ジャガーXEやアルファロメオ・ジュリアの参入でさらに激戦となる「3シリ・Cクラ」のカテゴリーにキャデラックATSを送りこみました。「日本のマツダ、ドイツのオペル(中身はスズキ)」は伝統のビーエムやベンツに挑むだけでなく、返す刀で肥大化して身動きが取りにくくなったVWヒュンダイやPSA(プジョー=シトロエン)を嘲笑うような素晴らしい小型車を欧州で展開しています。中国市場でほとんどの利益を稼ぎ出すようになったVWヒュンダイ・PSAの「チャイナ3兄弟」。中国受けするデザイン?なのでしょうか、見分けがつかないくらいに似通ったこれら3社の小型車に何を感じますか?。それでも。なぜか日本に来ると「ワーゲン」「プジョー」としてチヤホヤされていますね・・・。

  評論家の文章を読むと、ヴィッツやマーチに100万円ほど足して「ポロ」や「プジョー208」もいいですよ!みたいな呑気な話が多いですが、いざ乗ってみるとプロの視点って何なんだ?と思います。100万円分のオプションとやらは何ですか?スマートキーだと無くしちゃうから、キーシリンダーが付いたタイプがいいですよ!っていう謎のオプションに100万円なんですかね。ドアを開けた瞬間に、手応えなくユルユルなヒンジ加減に「これ壊れてないですか?」と感じてしまう素っ気なさは日本勢にも輸入車勢にも感じます。「ドア周りのゴムパッキンが何本か無くなっている?」とふと感じてしまうほどのチープ感もまったく同じです(BMW1シリーズとか酷い)。

  「好きで乗っているんだから文句をいわれる筋合いはない!」のは全くその通りなんですけど、日本車に対して言われのない大バッシングを繰り返すアホ評論家に煽動されて、純度100%の受け売り言葉を日本車ユーザーに浴びせるちっこい輸入車ユーザーには閉口してしまいます。私の書く弱小ブログにさえも明らかにAク◯スやゴ◯フ、ポ◯、1シ◯◯ズにお乗りと見受けられる人から「日本車なんてクソだから絶対に買わない!」みたいなコメントを頂戴しますが、Aク◯スは三菱、ゴ◯フとポ◯はマツダ、1シ◯◯ズはホンダ(以前MGと提携)の基幹技術がベースになっているんですけどね・・・。


  

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