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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

VWがんばれ!自動車メーカーなんてどこもグレーだらけだ!きっと・・・。

  まさかVWアメリカ政府に摘発されるという大ドジをするなんて思ってもみませんでしたよ・・・。ブログを始めてから足掛け3年、カーメディアに「神」と崇められ続けていたVWについてあれこれ調べて、実際はごくごく普通のブランドだし、ゴルフに300万円の価値なんてないよ!みたいなことを散々に書いてきました。それはひとえにVWブランドが日本のユーザーから「善良」・・・だと盲信されている前提があるからこそ、カウンターパンチのような手応えがあったわけですが、こんなメチャクチャなブランドだったなんて広まってしまった今となっては、なんの面白みもなくなってしまいました。「おーい!みんな!VWはいいメーカーだぞ!安心して買っていいぞ!」というステマをこれからしばらくやってみようかな・・・。

  VWの不祥事が報道されてすぐに私の(他の)ブログにも複数の方がコメントしてくれました。中には私が実験的に書いていた隠しブログでVWを褒めている記事に、私がVWに対して厳しい意見を持っているモノだと知ってか知らずか「VWは酷いですね!」とコメントをくれる方もいました。その方は「マツダは最高!」みたいなことをおしゃってましたが、マツダもまだ北米でのディーゼル発売に漕ぎ着けてないわけですから、VWとの比較はナンセンスですね。それにしてもマツダBMWもまだ北米ではディーゼルを発売しておらず、現状ではトラックも作るメルセデスのような一部のメーカーしか参入できていません。

  マツダBMWもまだなのに、日本未登場のVWが先にディーゼルを発売するなんて不思議だな〜とは思ってました。しかしですよ・・・それはアメリカの自動車行政が欧州や日本よりもディーゼルに対して難癖を付けているという話です。欧州ではゴルフGTDは2014年のautocar誌認定「今買うべきクルマ・ベスト50」の第一位に輝いています。欧州でこれだけの評判を獲得している(日本仕様の1.2L&1.4Lガソリンターボはクソだけど)クルマがアメリカでは売れない!まあルールですからしょうがないのでしょうけど、アメリカはどうも欧州のディーゼルだけでなく、日本のHV(PHVは除く)もグリーンカー(補助金対象車)からすでに外していますし、おそらくビッグ3(GM・フォード・クライスラー)の株価を押し下げる要因には厳しい態度で臨んでいるのでは?という気がします。

  アメリカのクルマ作りの中心がドイツのディーゼル、あるいは日本のストロングHVになることを、アメリカ政府はあの手この手で防いできました(中国も似たようなものですが)。その結果、アメリカも中国もそれぞれ国内で一番多く売れたEV/PHVの車種は、自国のマイナーなメーカーである「テスラ」と「BYD」でした。日本で1000万円くらいするテスラSをアメリカ政府が目一杯補助金を付けて売り捌いたわけです。・・・といったところで、VWが中国やアメリカの政府に虐められているのは、トヨタやホンダがかつて受けた屈辱的扱いと同じようなものです。いまさらにVWが100%真っ黒の悪いことをしたというわけでなく、もちろんVWディーゼル車がライバルメーカーに劣っているということでもなく・・・あくまで一般メディアが報じる程度のキナ臭い政治の話です。

  一般メディアやアメリカ政府の尻馬に乗って一緒に「VWざまあ!」なんて言う気にはなれないですし、クルマ好きならばそれくらいのことはしっかりと見抜くべきではないでしょうか。VWアメリカでの政治の話などよりも、魅力に乏しい・・・いや内外装もスペックも貧相すぎる!日本仕様車の中身と価格についてもっと真剣に検討すべきじゃないの?という気がします。そもそもVWなんて国策企業としてスタートを切っているわけですから、日本のNHKやNTTみたいな企業体質の公務員メーカーです。それこそ日産・三菱といった旧財閥系や、フランスの半官半民メーカー・ルノーが次世代自動車で完全に遅れをとったように、アメリカ市場でタイムリーにSUVが作れずに大惨敗するメーカーです。日本のジャーナリスト連中は「VWは世界の最先端」とか繰り返してますが、現行モデルは日本の2017年規制も抜けられないクソばかりです(ゴルフも来年には早くもFMCだとか・・・)。まるで「NHKの番組作りは世界最先端」とか言っているようにしか聞こえません!

  まあそれでもNHKの番組が好きだっていう人もいるでしょうし、NTTdocomoのサービスに大満足の人もいるでしょう。しかし「親方日の丸」の会社にまるで危機感がないように、VWルノーは実際にマツダオペル・スズキといった経営が不安定なメーカーと技術競争をしてもまず勝てないでしょう。世界の自動車メーカーには「存続要件」というものがあります。VWルノーがそれほど頑張らなくても生き残れるのは、ドイツ政府やフランス政府がケツ持ちであるという「信頼感」があるからで、マツダオペル・スズキが淘汰されないのは世界最高水準の開発力があるからです。

  でも「VW」や日産にとって変わった「トヨタ」、そして「GM」があってこその自動車産業であるのは間違いないです。GMオペルやスズキに継続的に仕事を与えていましたし、VWもスズキと協業したこともありました。そしてマツダの技術にカネを払ってくれるのがトヨタとなっています。そういった資本関係だけでなく、大手メーカーの製品(クルマ)と自己の技術力とをよく勘案して、必死で考えて新しい技術を作り出すという環境があるからこそ、マツダオペル・スズキなどの中堅メーカーは輝くことができます。そういう意味でもVWには、早くこれまで通りに評論家とミーハーに盲目的に支持されるドイツメーカーの座に帰り咲いて頂きたいものです。

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↓この本を読むとVWが世界の頂点だと再認識できますよ(笑) 中西さんの次回作に期待です。