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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

typeRじゃない シビック が日本凱旋を果たすようですよ〜・・・!?

  ホンダのホームページは良く言えば「マジメ」、悪く言えば「退屈」です。マツダやレクサスと比べてみると、同じ自動車産業でもここまでやり方が違うか?やっぱり「水と油」だな・・・なんて感想すら持ちます。せっせと日本国内で製造してアメリカに運んでいるマツダトヨタ・・・はやくTPPが成立しないかな?なんて思っているのでしょうか。一方で対米輸出がいよいよ0台になるのでは!?と言われるほどの「現地生産の鬼」がホンダです。ホンダの戦略骨子は「地産地消」の徹底にあるようで、対米輸出もゼロにするけど、トヨタ、スズキ、日産、三菱がやっているような「逆輸入」もしない方針のようで、「日本で売ってるホンダは全て日本製」・・・例外は「NSX」と「typeR」だけ。

  一部のスポーツモデルを除けば、日本で生産ラインを持っているクルマしか売りません(売れません)!が基本線だったようで、北米向けシビックの生産能力を全て北米拠点に集約したことで・・・2010年に日本での販売を終了しました(8代目シビック)。去年(2015年)に北米では新しく10代目となるシビックが誕生しました。いよいよ2桁ですね・・・と感慨もありますけど、ホンダはどうやらシビックの大まかな方針を3代ごとに変化させるようで、10代目は新たな「第4世代シビック」の誕生を意味します。

  日本のクルマ好きに最も良く知られているシビックといえば、やはり「第2世代」(4代目〜6代目)でしょうか。シビックがスポーツモデルとして頭角を表すようになった契機が、4代目(1987年デビュー)で採用された4輪ダブルウィッシュボーン!!!このクラスなのに高級車に使うサスを奢るなんて!!! FF車ながら旋回性能は狙い通り高く、FF特有の加速性能の高さと相まって「走り屋」に人気があったのだとか・・・もちろんあの漫画にも5代目(EG6)と6代目(EK9=初代typeR)が堂々登場します(AE86に負ける「噛ませ犬」ですけど・・・)。まだまだ当時のVWゴルフは後輪に車軸式サスを使っている(今もだけど)時代ですから、ホンダの先駆性が遺憾なく発揮されています。本田宗一郎氏が存命中のホンダは製造業の常識に囚われないに「スーパー・メーカー」だったと思います。

  この第2世代シビックは、MGローバーとの共同開発が行われたことでも知られています。今も日本でも人気があるミニ・ブランドの源流ともいえる偉大なクルマでもあります。ホンダによる小型車(スモールカー・Cセグ)の「独立懸架サス」採用は、すぐさま同じ日本メーカーのマツダにも伝わり、マツダの親会社となったフォードの設計へと取り入れられます。1998年に登場した初代フォーカスはデビューから瞬く間に成功し、その圧倒的な動力性能を武器に欧州Cセグの盟主の座をVWゴルフから奪いとります。面目丸潰れのVWは、フォードからフォーカス開発のキーマンをごっそりと引き抜き、5代目ゴルフの設計に就かせたという逸話もあります。その5代目ゴルフの後輪には「独立懸架サス」が採用され、再びゴルフが欧州の盟主に返り咲きました。完全に余談ですが、VWは昔からキナ臭いことをたくさんやっていて、ちょっと調べればクソみたいな話がいくらでも出てくるわけですから、今回の一件も起こるべくして起こったかな?

  続く第3世代シビック(7代目〜9代目)は、ホンダにとってグローバル戦略を整える時期のクルマだったということもあり、シーンを牽引するような目立った動きはありませんでした。北米ではシビックでいくのかアコードでいくのか・・・それともアキュラブランドで勝負するのか? それすら定まらないままに、トヨタの前に崩壊したハイブリッド化戦略の巻き直しの為の投資がかなり嵩んで、シビックどころではなかったと思います。NSXが消えてS2000が消えて・・・クルマ好きの興味がどんどん離れていく辛い時期ではありましたが、第2世代シビックのユーザーに向けてはCR-Zという提案もありました。

  さて・・・日本に凱旋と報じられた第4世代(10代目)ですが、同じ規格のクルマがアキュラからも販売されるなど、基本的なスタンスは「ラグジュアリー志向」です。先代の北米モデル(セダン)で全長4500mmを越えてますが、10代目は4600mmを越えているのでだいたいBMW3シリーズくらいのサイズになります。ホンダvsBMW かつては生粋のエンジン屋同士がプライドを賭けて激突していました。一体どっちが世界一「速い」のか?・・・車速ではありません!シリンダー速度です(笑) 日本市場で3シリーズvsシビック相見える!!!まさかの「PHV対決」!?あるいは「1.5L直3ターボ対決」!?・・・不思議とやっていることがシンクロしている両者です。それにしてもアコードPHVとほぼ同等の価格設定をしてきた「3シリーズPHV」にはビックリしました!!!

  いよいよ北米スペシャル版だったシビック・クーペが日本でも発売されるのかな〜・・・、そうなれば割高で不人気なBMW4シリーズにも北米価格のような廉価グレードが期待できそうですね。BMWの日本市場でのライバルは、スポーティを公言しないメルセデス、レクサス、アウディだったので、なんだか違うキャラクターを押し着せられた3シリーズが「ラグジュアリー」だとか噴飯もののグレード名で、居心地の悪そうにラインナップされてます。3シリーズも4シリーズもあのガサツな乗り味を考えるならば、シビックアクセラのような肩の力が抜けた「気楽なクルマ」(でも走りの実力は高い!)を標榜したほうが、ユーザーとしても買いやすい気がしますよ!

  さて最後にまだ乗ったこともない10代目シビックの乗り味を、あたかも乗ったかのように書きますが、何といっても「FF車の権威」はホンダです。世間ではルノーマツダプジョーといったあたりが絶賛されてますけども、これらのメーカーは誤解を恐れずに言ってしまうと、ハンドリングもアクセル&ブレーキフィールも「大風呂敷」過ぎる・・・つまり「演出」に走っています。これはガチな意見なんですけど、ある特定の領域でのフィールを「作る」ことで、「走り」の部分最適化が進行するようで、その分のしわ寄せが条件にあてはまらないシチュエーションで顔をのぞかせます。「乗り心地」の変位が大きいです。ルノーマツダプジョーのオーナーならば思い当たる節があるはずです。(ちなみにtypeRに関しては「味付け」云々ではなく「固めた」アシを生かすキレ=ハン)

  それに対して、ここ数年のホンダ車は、特にハンドリング面において「長所」を作るではなくて、「弱点」を少なくするという手法で、電動パワーステアリングを煮詰めてきました。フィットだからといって車重の軽さに頼るハンドリングへと安易な振り方はせずに、コンパクトモデルとは思えないような安心感があります。具体的に言うと、軽快でシャープさを追求するのではなく、ダイレクト感(ハンドルを通して伝わるタイヤの軸が変わるジリジリ感)をうまく残すことで急激にピークがくるハンドリングではなく、高級車のような安心感があります(ステアリングの素材が変わればもっといいけど)。ちょっとデミオXDに近いかもしれません。ガソリンのデミオは「らしさ」というべきシャープなハンドリングですが、デミオXDは掌にクルマの重みが伝わる重厚な味です。・・・で何が言いたいかというと、乗ってみないと何もわかりませんけど、期待できるんじゃないの!? 続報を待ちたいと思います。


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シビックの名前が出てこない・・・悲しいことです。