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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

スカイライン200t と プジョー508GT Dセグセダンはこの2択でOK!?その2

スカイラインがこの4月で60周年だそうです。60年前ってまだホンダはもちろんマツダもスバルも4輪の量販車を発売していないくらいほど遡ります。そう考えると「スカイライン」という名前を60年も残してきたというだけでも十分に素晴らしいと思うのですが、どうも「日産嫌いな人々」がくだらねーイチャモンをつけたがります。全部で17世代あるスカイラインの歴史の中で、15代目となるV35型以降の「インフィニティQ50・スカイライン」を否定する声が相変わらず多いです。

日産の関係者でもない人が「これはスカイラインではない!!」とかドヤ顔で言うのは、どーもカーメディアの悪い影響をモロに受けちゃってるようですね。メーカーが「スカイラインだ!!」という限りはスカイラインでOKじゃないですか? 私も現行のアテンザに対して「アテンザではない!!」って叫びたいですけど、それはお門違いだと思うので我慢してますよ。ショートストロークがロングになって、DWBがストラットになってアテンザ本来の良い点が設計上ではほぼ壊滅的になったGJアテンザに比べて、直6がV6になっただけのV35以降のスカイラインは、まだまだ相当にマシだと思うのですけどね。

V6に変わって出てきた「VQ35」というエンジンは、当初は「VQ35DE」という馬力ピークが6000rpm程度のユニットでしたが、北米向けの余裕のビッグ排気量で、ターボエンジンと比べれば気持ちよく高回転まで回りますし、その自然吸気で無理なく280psをひねり出すとても贅沢なエンジンでした。その前の世代では「スカG」に用意されたRB26DETTというツインターボエンジンでトルクの「谷」があるユニットで280ps出していたことを考えると、良し悪しこそあれども見所も多いユニットだと思います。

日産の3.5Lに対して、自然吸気じゃ勝負にならないBMWがトレードマークの3L直6を躊躇なく過給して300psを超えるユニットを用意してくると、6気筒最強を自認する日産は改良版の「VQ35HR」の排気量を上げて「VQ37VHR」で333psまで引き上げてBMWを徹底的に凌駕します。ドイツ勢の6発ターボを6発自然吸気で完封してしまうというなんともエゲツない日産の完璧主義ですが、もちろんこれほどの実力ですから北米でV35以降のスカイラインが成功したのもよくわかります。そして日産が本気でターボを使うとどうなるか・・・「VR38DETT」が2007年に450psで登場。スカGファンの「速さ」へのこだわりにも応えます。

速さやフィールへのこだわりがあればそれで十分に「スカイライン」じゃないですか? スカイライン・クロスオーバーが日本でも以前は発売されていましたが、あれにVR38DETTを押し込めば日産版の「マカン・ターボS」なんですけどね。なんでポルシェはどんなモデルを作ってチヤホヤされるのに、日産はバッシングを受けるのか? 現行スカイラインがライバル車に遅れをとっているというならわかりますけども、日産が400万円以上するモデルで手抜きをするわけもないです。

一時はメルセデスBMWトヨタ、日産だけになると思われたFRのセダンですが、ジャガーが踏みとどまり、アルファロメオでFRが復活し、韓国のヒュンダイ/キアグループも縦置きミッションを自社開発(系列のヒュンダイ・パワーテック製)するなど息を吹き返しつつあります。もちろんアメリカBIG3も開発凍結にはならず、再びFRへと動き出しています。レクサスの北米での売れ筋セダンは完全にFFの「ES」(旧ウィンダム)にシフトするなどFR不要論がくすぶる中で、FR車のポテンシャルを信じて北米市場でFR車を売り続けて命脈を保ったのは、微々たるシェアしか持たないメルセデスBMWではなく、北米3、トヨタ、ホンダ、ヒュンダイと互角の勝負をする日産グループの貢献と言っていいと思います。

日産がFRを止めないから、サプライヤーがFR向けの部品を作り続ける。メルセデスBMWのような左団扇なメーカー・・・世界中にファンがいてそれなりの価格でクルマが売れる!!の後を追いかけようとする新興勢力はなかなか出て来ないけども、日産と同等のコスト感覚でFRを作るっていうなら・・・。日産が調達しているサプライヤーに頼めば、どうにかなりそう!!日産のおかげでマツダやスバルもいつでも(スポーツカーだけでなく)FRセダンに参戦できるし、スズキやホンダにとってもハードルはそれほど高くないでしょう。(国内専売のトヨタのFRもありますから)

世界のFR車の系譜を「スカイライン」が守った!!V35〜37のスカイラインはそういう意味で非常に価値がある!!60年経った今も日本が世界に誇るクルマであることは間違いない。