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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

アテンザのマイナーチェンジをアメリカ雑誌が予告!!!

  いまいち煮え切らないmazda・・・。本格化したグローバル資本主義を生きる”伝説のブランド”として、その存在をより神格化するためにもRX7の復活とともに、もうワンパンチの唸らせるモデルがほしいところです。CAR-AND-DRIVER[日本]の10月号は往年の日本メーカーの名機を振り返る特集[80’s名車再会]はとても良かったです。出てくるクルマどれもランクル70みたいに復刻してほしいくらいでした。これだけの名車を生み出した日本のバブルは、もうちょっと正当に評価されてもいいかもしれないです。

  スープラ、RX7、R32GT-R、NSXといった世界に伍するスーパースポーツの揃い踏みだけでなく、S13シルビア、MR2ハチロクカプチーノ、ビート・・・これだけ揃ってれば選ぶのも楽しいでしょうね。今よりも給料水準が高いのにスープラが400万円台って羨まし過ぎます。これならば当時の大黒埠頭に大量にクルマが集まっちゃう賑わいも良くわかります。いまではメーカーをスポンサーに付けたカーイベントを開催して無理矢理クルマ好きをかき集めてなんとか盛り上がっているわけですから、いよいよクルマが「オワコン」になりつつあることを感じます。

  1990年頃はこれだけ魅力ある国産スポーツカーが揃っていてもなお、フェラーリやポルシェのコンセプトのパクリだとかなんとか言われて、輸入車には「ちょっと劣る」みたいな厳しい評価がされていたわけですから唖然とします。2014年の視点で見てもなお、フェラーリやポルシェにも全く負けていない優れたデザインと当時の最先端のハイテク満載ですから、あまりに国産メーカーが気の毒な気がします。”舶来品”に対して最大限の敬意を払うのは、日本人の「美徳」でもあるのであまりとやかく言うべきではないかもしれないですが・・・。まあ当時の日本人が輸入車に熱狂したおかげでフェラーリもポルシェも今に至るまで存続することができたといえます(言い過ぎか?)。フェラーリもポルシェも日本のバブルによって買い支えられ励まされて、ここまで生き長らえてきたのだから、不況に苦しむ日本市場に米国価格と同等程度でクルマを卸してくれないですかね。

  日本のバブルが崩壊したあと、ポルシェは破綻の危機に陥り”人民汽車”のフェルディナンド=ピエヒによって救済されました。冷戦が集結した世界では、もの凄い早さで自動車業界の再編成が進み、”栄光ある孤立”を選んだトヨタやホンダですら、激変する市場に対応するために社内システムの合理化を進めました。来るべき新興国市場での激しいシェア争いのために海外投資は過熱を極めました。とにかく利益が出にくいものは全て後回しで、やらなければいけないもの(海外向け、HVなど)に集中的に資本を投下したことで、国内のクルマ好きからは大ブーイングが巻き起こり、2007年頃にはクルマの価値も分らない小金持ちがB◯Wディーラーに殺到したようで、同ブランドはこの年に日本販売台数のピークを記録します。低品質なので全般的に経年劣化が早い傾向にあるE90はいまや値段が付かない”鉄クズ”として中古屋で「15万円!」なんかで叩き売りされてます。

  2000年代のドイツブランド車なんてデザイン面ではアウディが台頭しましたけども、いま改めて見てみると駄作だらけなんですよね・・・。VWゴルフなんて5代目登場時にシビック(ホンダ)とフォーカス(マツダ)のアイディアをことごとくパクったクルマで、そもそもオリジナリティの欠片もないのですが、日本の評論家はなぜか挙って「ハッチバックの最先端を行く!」とか書き立てています。そりゃホンダやマツダのいい所を徹底的にパクったわけですから、それなりに納得のいくクルマにはなってはいます。あの”酸性雨”を誘発するクソ直噴ターボさえ止めてくれれば、それほど悪いクルマとは思いませんが・・・。

  私のものも見方がいくらか(相当に)歪んでいるのかもしれませんが、日本車黄金イヤーの1989年以降の25年を俯瞰してみると、やはり日本メーカーは常に一貫して高いポリシーを持ってミッションを遂行してきました(三菱などの例もありますが・・・)。たしかに国内のユーザーにはミニバン&エコカーブームで不愉快な時期もあったとは思いますが、各社ともに常に国際競争力を保ち続けました。フェラーリやポルシェといった「スーパー」なモデルを別にすれば、日本車は25年間常に世界の市場をリードできる性能のクルマを生み続けてきましたし、2014年になって尚その勢いは衰えることはなさそうです。

  あと数年の内には、NSX、RX7、スープラが復活し(一部BMW製という噂も)、フェアレディZ、WRXsti、ロードスター、86/BRZCR-Zコペンといった現行ラインナップに加え、S660、シビックtypeR、さらにホンダからS1000、S2000がMRで登場、トヨタもさらに複数の隠し球スポーツカーが登場し、スズキも普通車企画のスポーツカーを用意しているそうです。25年前に劣らない華やかな時代が予告されてますが、果たしてこれだけの数のモデルをいずれも魅力ある商品として磨き上げることができるのでしょうか?

  その試金石として注目したいのが、北米雑誌で予告されたアテンザの大規模MCです。クラウン発売前夜あたりからやる気満々のトヨタが、最近カムリのフェイスチェンジMCとマークXの斬新な特別仕様車でセダン市場の活性化に挑みましたが、昨年のSAIのフェイスチェンジMCもそうでしたが、マイナー車種で奇抜なことをやっても、どこか後味の悪いものが残る気がします。いずれも300万円を軽く超える高級セダンですから、やや方向性が受け入れられないというセダンファンの意見も目立ちます。

  トヨタとは多くの点で考えを異にするマツダならば、現行アテンザの大規模MCで何を仕掛けてくるのでしょうか。先代アテンザの2010年のMCは、マツダファンが涙を流して喜んだというのが良くわかるほどに、乗り心地と静粛性の大幅改良が行われ、前期と後期では全く別の次元のクルマとまで言われました。ドイツ系のアシを北欧系に大きく方向転換したという人もいましたが、ブッシュの改良だけでここまで大きく変わるか?というほど・・・ブランド全体を揺るがす超ビッグマイルストーン的MCでした。その後の”スカイアクティブ”GJアテンザではステアリングの味付けでやたらと「重厚感」を強調するようになって、車格を意識したコンセプトに変わったようです。

  さてGJアテンザの初期のコンセプトで十分にマツダに「大型セダン」が立派に誕生したことは認知できたのですが、今回のMCでは再び違う操縦性を見せてくれるのではないかと期待しています。アテンザ3代のMCとFMCは絶えずマツダが考える最新型の「ファン・トゥ・ドライブ」がありました。2002年にFD、スカG、スープラ、シルビアが一斉に消えた直後に登場した初代アテンザは「テールスライド」をイメージしたスポーツハンドリングと足回りの設定がされていました。同じ”テールスライダー”のアルテッツァをルーツに持つレクサスISの進化と比べると、アテンザはとても長足の進歩で歩みは強烈なのですが、初代GGアテンザ乗りの多くを見事に3代目GJアテンザまで引っぱり込んだ、「連続性」のあるマツダの魂の込められたコンセプトの次章は一体なんだろう?と思う次第です。


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