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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

BMWの真価を見せつける1台!

  会社の同僚をクルマに乗せて家まで送るという機会がありました。後日
「いいクルマだったね!滑るように走ってた!」とべた褒めして頂きとても良き気分だったのですが、やはりここぞと言う時にデリケートな運転が出来るクルマというのはいいものだと改めて感じました。もし所有しているクルマがホットハッチだったりミッドシップのスポーツカーだったりしたら、人を乗せて喜ばれるなんてあまりないかもしれません。

  やはり乗り心地や操縦安定性、そして後席の居住性をも考慮に入れると、「セダン」あるいはそれをベースにしてハイパワー化した「GTカー」の基本性能は5人フル乗車の時の極めて安定したパフォーマンスに顕著に表れます。たとえドライバー以外に200kgを超える積載物(同乗者4名)があっても、驚くべきトラクションでスムーズな発進・・・これこそが高性能セダンの醍醐味ですね。バスやトラックのようなトルクで無理に引っ張るやや気持ちの悪い加速特性など微塵も感じさせずに動き出します。

  後席に人が乗っているほうが変にリアサスが跳ねることもなくどっしりとしていて、後輪からの反力が剛性の高いシャシーを伝わってきて、今まで高速コーナーでわずかに感じた事しかないような力強い踏ん張り感がありました。このクルマにこんな隠された能力があったなんて・・・。こんなに素晴らしい性能を秘めたクルマ(セダン・GTカー)が日本では不人気で、どんどんモデルが廃止されているのは残念なことです。微力ですが、国産・輸入問わずにこの手のクルマを純粋に進化させるメーカーをこれからは全力で応援すべきですね。

  しかしガソリン価格と税金の上昇が止まらず、「高級車」として大排気量エンジンを積むセダンの居場所がどんどんと追い立てられ、アメリカにでも移住しない限りはなかなか楽しめなくなっているようです。日本メーカーは先を競うように、滑らかなフィールを持つHVユニットを開発してなんとか15km/L程度の実用燃費を確保していますが、トルコンATを装備しているエンジンのみのセダンの方が、「滑るように走る!」という表現には相応しい装備と言えます。

  また「高速道路で気持ちよく走れる」というのも良いセダンの必須の条件です。変にエンジンブレーキ(回生ブレーキ)が作動するHVでは、LS600hのようにメインエンジンのスペックがしっかりしてないと、高速走行のフィーリングが損なわれるので、エンジンのみのセダンの方がやはり優れています。しかし大排気量のガソリンエンジンは燃費が全くと言っていいほど期待できません。まもなくFCVも発売されようとしている中で、このガソリン大食いっぷりは、もはや長い距離を走るクルマとしては「欠陥」といってもよいかもしれません。

  今後は滑らかには走れないけども、妥協して低燃費で気筒休止システムを組み込んだセダンを不本意ながらも走らせなければいけないのか・・・。2.5LのNAでも2Lターボでも10km/Lそこそこの燃費がやっとですから、日本メーカーがHV抜きには考えられない気持ちもよくわかります。「それでも気持ちのいいセダンに乗りたい!」という私のようなわがままなユーザーの最後の「砦」になりそうなクルマが、新しく登場した「アルピナD3ビターボ」です。

  BMWのF30系をベースに直6ディーゼルツインターボを載せたセダンで、ディーゼルなのに最高出力が350ps、最大トルクは71.4mkgは完全に「GTカー」を称することができるハイスペックさです。BMW3シリーズには320dという売れ筋の直4ディーゼルターボがありますが、BMWにしてはお買い得な500万円という設定も、最近ディーゼルでちょっとブレークしている某国産メーカーのディーゼルと比べると完全に霞んでしまうのがどうも不満です。

  だからって価格が一気に2倍になるアルピナ車がいい!というのもどうかと思いますが、やっぱりBMWは(日本価格で)1000万円超えたあたりで、やっと納得できる価値のクルマが手に入るブランドです。本気でBMWオーナーになりたければ、月に30万円くらいをクルマに投入できるような身分、少なくとも年収1200万円くらい?にはなっておかなきゃいけないってことですね。それでもこのクルマにはレクサスLS・GT-R・M3/M4・C63AMGといった同価格帯のクルマを押し退ける「魅力」を感じます。

  
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