CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

日本の交通行政はEV普及に失敗したのか?それとも弾圧したのか?

  アメリカ版「Car and driver」を読んでいてちょっとびっくりしたのが、アメリカで発売されているEVの種類。ポルシェ918のようなスペシャルなクルマではなく、いわゆる街中の幹線道路に延々と列をなしているような各メーカーのコンパクトカーがことごとくEVになっています。「シボレー・スパークEV」「フィアット500e」「フォードフォーカスE」「ホンダフィットEV」「日産リーフ」「スマート・フォーツーカブリオ」。この6メーカーに加え「BMW i3」や「VWゴルフe」も近々参入するでしょう。

  それに引きかえ日本はいまだに純然たるカタログ市販EVと言えるのは「リーフ」と「iミーブ」くらいです。PHV車は増えているので競争が全くないとは言わないですが、北米の状況と比べれば「ぬるま湯」で日産も三菱も全く戦っていない?といったら失礼でしょうか。そもそも2台ともデザインからして受け付けないという人も多いのでは? EVには興味があるけど、この「リーフ」と「iミーブ」は趣味のクルマとして考えるにはハードルが高すぎます。もちろん価格が高いという意味ではなく、どう使っていいのかイメージがしにくいということです。

  アメリカで発売されている6種の中の1つ「スマート・フォーツーカブリオ」はメルセデスが企画するだけあって早くも個性を発揮しています。シトロエンDS3カブリオと同じような、ソフトトップ式のルーフを持つゴキゲンな1台です。オープンカーにそれほどの航続距離はいらないという「割り切り」でエコ&オシャレに使い倒すというイメージ見えます。そもそもチョイ乗りはガソリンエンジンにとって過酷なので、買い物など近場で乗る目的のAセグ、BセグはEVがベストと言えます。街中で渋滞している軽やコンパクトカーが全てEVだったら?CO2削減なんて課題は一気に解決ですね。

  日本の自動車行政や自動車メーカーは「分かっていない!」とか生意気なことを言うつもりはないですけどね・・・。現実には東日本大震災からの「電力自由化」の改革が全く進んでいないことが障害になるでしょうし、バッテリー生産に関して資源が必要ですが、日中間の関係改善が「大幅に」進まないことには、中国に日本の基幹産業の重要なファクターを握られることは避けたいです。まあ政府にとってEVはいろいろと面倒くさいようです。というより「実現不可能」という点で自動車メーカー幹部と合意している可能性すらあります。日本はEVをスキップして、超小型電動車と燃料電池車(FCV)というのが規定路線かもしれません。

 そんな中「テスラ・モデルS」の日本価格が決定しました。800万円以上という価格から本格普及にはつながらないだろうと政府も甘く見ているようですが・・・。なんといっても連邦政府の国策企業みたいな会社ですから、TPP合意とともに廉価普及版を投入してトヨタのFCVの出鼻をくじき一気に駆逐する?なんてシナリオもあるかも・・・。


「最新投稿まとめブログ」へのリンク