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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

BMWのオープンカーならどれを選ぶべきか?

  終末に鎌倉に行って来た。天気が良い日だったので、同じようにドライブに訪れる人も多く、季節もちょうど良いこともあり、フルオープンで走るクルマも何台も見かけた。BMWはオープンモデルの主力3車種をそれぞれ目撃したが、近くで見るとそれぞれにだいぶ印象が違っていた。おそらくそれぞれに見える景色も違うだろうし、オープン状態で走っている際の周囲からの「見え方」も違っていて、キャラクターがはっきりと分けて作られているのがわかる。日本メーカーにはそんな作り分けなど当然ながら存在しないので、なかなか考える機会が無くて、まったくの盲点であった。
   
  「BMW335iカブリオレ」は今回2台見かけた。外観は3シリーズをベースにしているので、他の2車種に比べて車幅が詰まった印象を受ける。側面も高くピラーレスで周囲をぐるりと囲むようにガラス窓が屹立させて走る人が多いようだ。車高の高さも相まってその様はプジョー308CCを一回り大きくしたような印象だ。1台は外国人の男女4人が乗り込んでいて、後席の男性はなかなか窮屈そうだったが、それでも308CCやゴルフカブリオレに比べれば広い方なのかもしれない。246号線に合流する車列に並んでいたら、左車線から割り込んできて、「日本式作法」を知らないヤツらだなとムカつきながら見ていたが(もちろん「お礼ハザード」もなし)、4人乗車でなかなか動きが緩慢なような気がした。それでも直列6気筒ターボなのだから、動力性能は十分なのだろうと思っていたが、帰ってスペック表を見ると「車重1830kg」と6発エンジンとはいえ、なかなかしんどいレベルの重量になっていて驚いた。535iとほぼ同等の重さがある(それでも遅いということはないだろうが)。

  次に見かけたのが「BMW6シリーズ・カブリオレ」でこちらは定番のスペシャリティカーとして東京近郊でもしばしば見かけるクルマだ。個人的には6シリーズはクーペをGTカーとして乗るイメージが強いが、中古車のタマ数はカブリオレもかなり多い。5m超のクルマをオープンにして走らせるには、なかなか勇気がいるようで、6シリーズカブリオレはたいていは屋根を付けたまま走っていることが多いように感じる(単にオープンにするのがめんどくさいのかもしれない)。少なくとも自分のような小心者には6シリーズのサイズで屋根を開けて走る勇気はない・・・。自分にとってはまったく存在価値を持たないクルマだ。

  最後に定番のオープンと言えば「Z4」だ。このクルマは3シリーズを短くして作っただけあって、とりあえず全長が短めで2シーターだ。よって長野や岐阜の綺麗な星空を眺めるためにシートを倒すことができないのでちょっと惜しい気がする。全長が短いなりに美しいフォルムを作るために、マツダ・ロードスターと同じように徹底的に低いドライビングポジションになっている。ロードスターより車幅があるので、さらに「低く」見える。車重も1500kgに抑えられていて、直4ターボの設定でも十分に軽快に走るようだ。直6ターボモデルになると車重が300kgも増えて1800kgに達する。これはリトラクタブルハードトップの重量が入っているからのようだ(ロードスターのRHTは1200kg以下だが・・・)。

  BMWの3つのオープンモデルでどれを選ぶべきかというと、やはり「335iカブリオレ」が一番バランスが取れていて良いようだ。電動ハードトップなので屋根の開閉も億劫にならず簡単に開閉できる上に、4シーターなのでシートを倒して夜空を眺めることもできる。ただ車重が嵩むので当然ながら燃費は悪く、長距離を走るのにも向かないのが難点かもしれない。今年中にはトヨタ86カブリオレが登場するようなので、4シーターオープンが本当に欲しかったら、86を待つのががいいと思う。