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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

プリウスの乗り心地

  先日インフルエンザになって高熱が出たので、普段は滅多に使わないタクシーに乗る機会があった。プリウスPHVとコンフォートだったのですが、同じトヨタでもクルマの設計がだいぶ違うというのを強く感じました。コンフォートは何よりも激しい「ピッチ」が衝撃的で、運転するにもコツがいるような気がしました。ピッチングの周期が遅いので、それこそトラクションのタイミングを読んでアクセルオンする技術が無いと上手く前に進んでくれないようでしたね。普段乗っているアテンザと比べるとバネの堅さが段違いで、アテンザではこんなピッチングは急ブレーキでもしない限り起こらないので、ピッチングとアクセルを関連させるイメージはほとんど無かったです。アテンザではピッチングではなく、リニアな加速が保障されるトラクション構造なので、一番気持ちよくトルクがつながるアクセルゾーンを感覚的に覚えていて踏んでますね。アクセルオンはシフトのタイミングを無意識のうち脚が勝手に判断して行っているなあ〜などと考えながら乗っていました。

  それでもいわゆる「イニシャルD」のような「加重移動」の感覚に近いのはアテンザよりコンフォートなんだと思います(予想ですが・・・)。アテンザのようなドイツ車的な足回りを備えたクルマが増えて来て、もはやイニDの感覚はほとんど理解不能なものになってくるのでしょうか。コンフォートみたいな足回りを「楽しい」と表現する人の気持ちもなんだかわかります。こんあピッチが激しいクルマを上手くコントロールして、トラクション制御がされている今のクルマに匹敵するくらいに走らせるのには、確かに技術が要りますね。それが上達していく過程はドライビングの醍醐味な気がします。

  一方のプリウスPHVは、乗った瞬間になんとも複雑な気分になりました。このクルマは乗り心地が悪いクルマでは決してないと思います(もしかしたら特殊なサスが仕込まれていたかも)。路面の凹凸を感じるのがお尻の遥か下の部分で、お尻までの間になんかいろいろ詰まっている感覚がします。乗用車なのに高床のバスに乗っているような不思議な乗り心地です。後席の下にバッテリーがあってその重量感が、路面とのダイレクトな連動感を遮っているからでしょうか。ただこのクルマを運転するとしたら、クルマのスタビリティがその瞬間どんな状態なのかが分かりづらいので、ゆったり走る分にはいいですが、駆け抜ける喜びを求めるような運転はやりにくいのではないかと思います。アテンザは高速コーナーでのタイヤから伝わるグリップ感が最高にたまらないクルマなのですが、もしそれが無かったらドライビングは全然楽しくないです。プリウスはそういう部分では非常に不満が残るクルマだと思います。

アテンザの高速コーナーの抜けっぷりは市販車最高レベルだと思います。これ聴きながら走る夜の高速道路はアテンザの最高のステージの一つですね。