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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

ホンダの「ウルトラ」部品統合

  世界の自動車製造において、独立主義を貫くホンダは極端な業績悪化もなければ、大きな成長もないまま2000年代を過ごしました。三菱やMAZDAのように経営統合によって無用の痛手を負う事はなかったですが、トヨタや日産(ルノー)のような年産800万台クラスへの成長は達成できず、その立ち後れからヒュンダイフィアットにも抜かれてしまいました。800万台クラスの半分の400万台のホンダは車台や部品の統合の立ち後れから、日本市場ではセダンなどでモデル撤退が目立ち、今では「軽のメーカー」の印象すらあります。先日の日経新聞によると、「ホンダは新たにアコード・シビックCR-Vの部品の共通化を進め金額ベースで5割以上の統合」を行うそうです。セグメントの枠を超えてCセグとDセグとコンパクトSUVを統合なんてできるのか?まあコストの2〜3割はエンジンだとしても・・・。全部同じHVにして電池を含むユニットで4割くらいのコストになるのかな?外から見える部分まで同じだったりするのでしょうか。
  MAZDAアテンザアクセラCX-5などのデザインの共通化と部品の共通化を今後いっそう強めていきそうですね。中堅メーカーにとっては選択が難しいところではあります。MAZDAも主力車種については車台の共通化ができず、プレマシーOEMなどで生産台数を確保してます。それでも年産260万台でかなり不利な状況で、周りをみればBMWなどのプレミアムブランドばかり・・・。そこでMAZDAは今後は「プレミアム路線」を採るそうですが、なんだかとても納得できます。「クルマ作りに妥協したくない」というのと同時に、部品の点数を減らすことなくこれからも多くの下請けの仕事を守っていくんだという熱い思いを感じますね。
  一方でホンダはセグメントを超えて部品の大幅統合を図るという「ウルトラ」を使ってきました。ただアコードユーザーからしてみたら「半分以上がシビックといっしょ」というのはちょっと気に入らないかも。果たしてこれでトップシェアメーカー達との差を克服できるでしょうか。それとも車種の魅力が減って逆にシェアを落とすかもしれません。目下のところホンダは主戦場の北米市場で絶好調ではありますが・・・。MAZDAの「プレミアム戦略」とホンダの「ウルトラ部品統合」とどちらが成功するか見守っていきたいと思います。