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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

メルセデスベンツ快進撃の訳

  なんのことか分らないかもしれませんが、「モーターマガジン」という雑誌で、このような企画が大々的に特集されてました。まだCクラスは発売前なんですけど、ある程度は成功の「確信」があるようで、各ライターの皆様が大同小異にメルセデスの成功の理由を語っておられました。その中で「顧客の若返りという最大のテーマに日本の発想が重要視されていると見る」と抜粋の大文字を見て、「おっ!」なかなか道理の分った評論家もいるんだな・・・(上から目線で恐縮です)とネームを見ると・・・あ〜あのBMW大好きなオッサンか。

  この人の評論はかなりの数を読んできたので、この人の口から「ドイツが日本から学ぶ」なんて表現が出るはずも無く、本文を読んでみると全編がクルマのことは「ほったらかし」でひたすらに「メディア戦略」について語っておられました(お茶を濁しておられました)。これはクルマ雑誌だぞ!そんな東洋経済みたいな「くだらねえ」講釈を読むためにお金払ってんじゃね〜ぞ!くらい言いたくなります。ただしこの人はBMWの4気筒化に怒り狂って、直4ターボを徹底的に無視する気骨のあることも知っているので、これは「クルマを語らない」という自己主張だなと好意的に解釈すべきなのかもしれません。ライター稼業も楽じゃなさそうですね、憧れますけど。

  そういえば2007年頃にBMW3シリーズがやたらと売れました。なんで売れたか?それは「みんなが挙って買うから間違いはないだろう」という盲目的な安心感ですかね。みんなが買えば買うほどそのクルマの価値や評判はどんどん下がって行くんですけど、一旦スイッチが入った「プチバブル」はなかなか止まりません。案の定というか、BMWの価値は大暴落してしまい、熟成のL2プラットフォームの最後を飾るはずだったE90系3シリーズは、日本中の中古ショップで50万円くらいで売られているのが現状です。

  この企画は、ライターの皆さんにとっては、簡単に言うと「自らの影響力の無さを反省しなさい!」という企画みたいです。決して好意的な評価は少なかったメルセデスAクラスですが、評論家がどれだけ叫んでみても多くのメルセデスユーザーの耳には届かないということが実証されてしまったわけです。著書でAクラスをボロクソに書いていた島下泰久氏も登場しています。案の定歯切れはとても悪い・・・この人は爽やかに「核心を突いた」ことをボソっと言う、とんでもない才能を持ったライターなんですが、今回の「反省文」を要約すると「マリオ!マリオ!マリオ!楽しいよね!だけどSとC以外はカス!」といった内容です。読後感はなんだか「マリオ」しか頭に残らなかったけど、最後の方で結構エグいこと言ってたような・・・とまあいつもの爽やかな印象です。
  
  かなりの数のライターが登場するのですが、タイプ別に分けると島下氏のような「マリオ(しか語る事がない)派」は比較的若手の実力派に多く、還暦を超えた年配のライターになると「(年金生活なら)FFメルセデスくらいでちょうどいい派」が多くなり、このどちらにも属さない若手中心(といっても40代ですが)の「ただただ(アホな)チャラい派」もかなりいます。やたらと力が入っていて読んでて笑ってしまうのが「チャラい派」で、熱弁は結構なんですが、言ってることがメルセデスのセールスマンと同じ。しかも残念なことに・・・CLSで打ち立てた「スポーティ&アンチコンサバ」を低価格モデルに広げたといいつつ、この戦略はサルーン系ではチャラくって裏目にでるかも・・・と元祖のCLSにブーメランをぶつけちゃってます。あらら・・・。この「踏絵」のような企画なかなか面白かったですよ。


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