トヨタ86があれだけ売れれば、当然に小型FRの中古車は安くなると思っていましたが、ぜんぜん変化が見られないですね。特にホンダS2000やマツダRX-7の高年式&低走行車は当時の新車価格と変わらない値段が付いてます(確かに86ではこの2台の代替にはならないけど・・・)。そろそろ西の「オタクメーカー」ホンダ&マツダはこの「需要」を真剣に考えてほしいものですね。ただこの2社はいざ作るとなると、とことんやってしまう(だからオタクだ)ので、当然販売だけでは儲からないので、タイミングを見て「ブランドイメージ」を上げる必要があるときに出さないとメリットがないのだと思います。
マツダはアルファロメオOEM実現でブランドイメージ↗なので、新型スポーツの開発がちょっと遠のいてしまったような・・・。アテンザのスポーツ展開を北米を中心にやっていますね。しかし基本設計がセダンなので、他社のスポーツモデルと比べるとやや難しいところです。せっかくディーゼルで好調なので、ここは日本の常識を覆す「ディーゼル&スポーツ」をやってほしいですね。ただロータリー前提だったFR設計(RX-8)のシャシーにヘビーなディーゼルを搭載するとなると、ほぼ新設計のようになってしまうだろうし(コストがかかる)、いきなり売れるかどうかもわからないので、リスクが大きすぎかも知れません。
歴代のマツダスポーツはコーナーリング性能で優位なものが多かったので、ディーゼルのヘビー&トルクフルからくる直進性は逆方向な気がします。やっぱり日本車はコーナーリング性能で売らないとドイツ車には分が悪くなってしまいます。ドイツ車オーナーが日本車との比較でよく多用する表現が「直進安定性」だったりしますが、日本の道を走ることを想定されて作られている日本車は逆にコーナーリング性能に優れています。自動車専用道か北海道の道以外では、むしろ日本車の方が乗りやすいと思います。実際に低速コーナーの連続するいわゆる「つづら折り」にいくと、観光名所でも無い限りはやはりドイツ車はとても少ないです。直進安定性もコーナーリングもどちらも追求しているスカイラインやアテンザ、アコードといった日本のフラッグシップモデルの方がクルマの総合的性能は完全に上だと思います。
ホンダはサスペンションからこだわるという、欧州を驚愕させたスポーツモデルを復活させてほしいですね。300万円以下で買えるクルマに4輪ダブルウィッシュボーンを組み込むという「常識破り」の設計は、ドイツメーカーからみればクレイジー以外の何者でもないですね・・・。ホンダがこれをシビックに採用した(今はストラット)ということは、FFのトラクションにはこのサスが一番だということですね。トヨタもFFのセリカにスーパーストラットという高性能サスを入れてました。それでも当時の日本人の関心が輸入車に向いてしまったのは残念ですね・・・。BMWのZ4みたいな小型FRが評価されてしまっては日本メーカーがイジけるのも無理ないです。ただ中古車市場では完全にZ4よりS2000の方が評価されているので、ホンダにはまたやる気を出してほしいですね。近々やってくるであろうアキュラ日本上陸に合わせてブランドイメージ回復の切り札としてS2000の復活をホンダも考えていると思います。
↓この手の本はもっと日本のスポーツカーの絶対的な性能を伝えるべきだと思います。馬力や加速性能だけで語る無能なジャーナリストはさすがに減ってきましたけど・・・