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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

EVシフトの大号令が意味することは!?

「EVシフト」という大風呂敷

  なんとも奇妙な「言葉」が自動車業界の未来を暗示しているかのように飛び交っています。NHKスペシャル東洋経済のみならず、若者を中心にリベラル系知識人として支持を得ていたホリエモンひろゆきといった人々まで、誰に指示されているのかわかりませんがメディアで意見を発信していました。奇妙だなと思うのは、どのメディアでも同じような結論になること。

  まるで21世紀には人類は空飛ぶクルマを乗り回して地球上を闊歩し、余暇には宇宙旅行に行くんだ!!と誰もが思っていた1980年代の「予測」とは裏腹に、80年代のクルマこそが素晴らしいと崇めて、最近のクルマはダメだねー・・・と嘆くしかない21世紀がやってくるなんて誰が思ったことでしょうか!?そして気概のなくなったメーカーは80年代の名車のオマージュをドヤ顔で発売したり、東京モーターショーに並べたり・・・。

  1997年のプリウス発売の時には誰も「ハイブリッド・シフト」なんて言葉を誰も叫ばなかったはず。2011年のアクア発売までハイブリッドが日本市場の主流になるなんて思わなかった。アクア誕生までハイブリッドとは「デザインがダサいクルマ」くらいにしか認識されてなかった。ダサかった初期のハイブリッドに対して、アメリカメーカーが熱心に作るEVは確かにかっこいい。先代リーフや三菱iミーブはやっぱりダサかったよなー。つまるところ変革のためにはまずは「見た目」。そして結局のところは『EVシフト』という言葉はある種のアジテーションであってある種のメッセージだと思う。みんなトヨタが嫌いですよー。それくらいの意味なのかもしれません。


トヨタによる日本支配は嫌だ!!

  トヨタの繁栄は安倍政権みたいなものです。確かにトヨタが強ければ日本の自動車産業自体は非常に安定する。日本の数あるサプライヤーの価値を世界に認めさせているのがトヨタ車なわけです。しかしトヨタの一強体制が日本市場を大きく歪めているのもまた事実なんだと思います。最近の日本車が高いと感じるのもトヨタの戦略によるところが大きいです。スライドドアのミニバンに400万円を当たり前に払う国っておそらく日本だけじゃないの!?知り合いが日産セレナの460万円の見積もりを持ってきた時はびっくりしましたよ。このクルマが5年後に50%の230万円で売れる可能性は限りなく低いと思います。輸入車並みのボッタクリじゃん。

衆院選で安倍政権を止めようと思った人は少なからずいたはず。11ある比例区で自公が50%超えたところは1つもありませんでした。つまり国民の過半数は安倍一党独裁に少なからず疑問を感じていたわけです。日本におけるトヨタの市場専有率も40~45%程度。安倍政権の得票率と大体一致します。40%台の支持で3分の2を超える安定多数を確保できる仕組み。ここにメスを入れなければいけないと誰もが感じているけども、そこまでの当事者意識もないのです。非常にぬるま湯な日本社会。結果的にトヨタは40%台の販売で、日本メーカーの利益の3分の2以上を稼ぎ出していて、他は日本単体で黒字を維持するのも厳しい状況・・・。

「EVシフト」という流行語は「安倍やめろ」とほぼ同じような意味合いの市場からのガヤです。確かに影の力をちらつかせて官僚をことごとく手中に収める安倍首相の政権運用能力は非常に高いと思います。小池さんや枝野さんでは絶対に真似できない。だって怖いじゃないですか安倍首相に睨まれたらどんなキャリアでももう「死に体」ですから。同じようにトヨタも「技術」を利益に還元する能力が他社に比べて圧倒的に高いです。系列サプライヤーが優秀なことは確かですが、トヨタ単体でもホンダやマツダをはるかに上回る研究開発費を毎年計上しています。


トヨタの繁栄によって失われるもの


  ホンダ、マツダは目下のところ、北米IIHS、ユーロNCAP、JNCAPで圧倒的な成績を残す「世界の2トップ」ですが、トヨタよりもやや理想を追うところがあって、利益率もしくは安定的な収益性という意味では格付けが数段落ちます。これは私の独善的な判断ですけども、ホンダやマツダは自らの理想を具現化しようとし過ぎていると思います。しかしその「愚直さ」がこの両社の魅力であり、それ故にこの両社のクルマが世界の頂点を占めているわけですが・・・。

  それに対してトヨタは徹底的に「愚衆」を研究しています。おそらくホンダやマツダにとっては弾力性のない「ぬるま湯」日本市場は合わないと思っているはず。高性能車を出しても反応は限定的です(あるだけマシ?)。故に80年代から意図的に海外市場へシフトしています。しかしトヨタはその「ぬるま湯」市場のユーザーさえも徹底的に研究しているのです。カーメディアのジジイどもが「80点主義」と断じる根拠は、トヨタ自身が真っ当な判断の元に「過剰品質」を嫌うからです。利益に還元されない投資は「悪」なのです。しかしそれは1メーカーの経営判断としては正しいと思います。

  当たり前のことを書きますけども、ユニクロにしろマクドナルドにしろ、新興成長企業の多くは「一企業の経営判断」として最適化を行った結果、意図的にある種のノイズを市場で発生させています。努力を無駄なく「利益へ還元」するためには、一定割合の「絶対に利用しない」ユーザーを生むことが不回避なわけです。もちろんライバル他社の基盤を徹底的に破壊しますから、市場全体もボロボロになります。


トヨタという重力が日本市場を歪ませている!?それとも・・・

  「80点主義」という絶妙なさじ加減は、圧倒的に研究開発を積んだメーカーにしかできません。VWルノーの「60点主義」では全くお話にならない(60点が好きという奇特な方もいるようですが)。投資を怠ってきた「実力不足」以外の何者でもない。一部のカーメディアはVW&ルノーを95点だと思っているようですけど、この両社の日系サプライヤーへの依存度はもうごまかし効かないくらいですけどねー。そして本当に95点のクルマが作れるならば、アメリカで勝っているはず。

  「EVシフト」と世界中が叫ぶことで、結果としてトヨタの支配が弱まり、トヨタよりもハイスペックなメーカー、あるいは実力不足のメーカーにも21世紀を力強く生き残るチャンスが湧いてくるのか!?・・・いやいや、やはり安倍さんのように「総理になる資格」を持つ人間にしかそのチャンスがやってくることはないと思います。その資格があるのは・・・小泉進次郎さんくらいか!?霞ヶ関の悪徳代官を軽く締め上げられるくらいの人物でなければ総裁選に出ても無駄。万が一総裁になれても安定政権は築けないですから。いくらEVシフトでひっくり返ったとしても、VWルノーでは・・・岸田、石破に過ぎない。トランプやドゥテルテが眩しい!?それはアメリカやフィリピンが「まった無し」だから。

  当たり前のことですが、インフラも何もないただの「理想」に過ぎないEVシフトは絵に描いた餅です。強硬に推し進める欧州各国の議会はペテン!?いやいやどの国も現行の非PHVのプリウスを排除した内容にはなっていないです。でもこれを機会にトヨタ支配に「風穴」を空けたい!!その想いでまとまったアンチ・トヨタ票が、事情通も無知も一緒になって「EVシフト」の大号令なんでしょうね・・・。そんな願いとは別に、ユニクロマクドナルドのようにどこかでトヨタも「自爆」を迎えるのではないか!?と予想しております。「GR・HVスポーツ」とかいう独創性の全くない、デジャブでしかないデザインを得意顔で出してくる「ゆるゆる」な姿勢・・・愚衆をなめるな!!


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