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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

パナメーラ と CX3

  ポルシェを買う人はちょっと偉いと思います。賢者。そんな風潮を一段と強く感じるこの頃です。何が偉いのかというと、①品質本位で車を選んでいる。②走りへのこだわりに共感している。③希少なメーカーの存続を応援している。何に乗ってもいい時代だからクルマ選びは悩ましいのですが、とにかくポルシェなら『全面的に正義』なクルマ選びになる!?そう思わせるブランド。しかし実際はどーなんですかね・・・。

  『ポルシェに乗る人は選ばれた人』なのかもしれないですが、それは決して経済面で恵まれた人というわけではないと思います。600万円台の718ケイマンやマカンくらいなら、クルマへの情熱が人一倍ある人ならば、それほど極端に無理な価格ではないでしょう。昨今の自動車価格はどーも調子に乗っていて、高速道路である程度安全に立ち回れるクルマを新車で買うとなると、どれだけコスパ抜群の日本メーカー車だって300万円くらいはします。

  高速道路が大得意なドイツ車に関しても、やはり1500kgくらい車重があれば2Lターボで180psくらいは欲しいところなので結構な金額になります。VWならゴルフGTI、メルセデスならA250シュボルト、BMWなら320iでしょうか。まともに買えば400~500万円コースです。ただ単に街乗りがこなせて、高速もストレスなく安全に走れるという「ファーストカー・スペック」を最低限に満たすだけの実用的なモデル(結構贅沢ですけど)でこの価格ですから、ターボなのに6000rpmまで回るポルシェのエンジンがついてくる718ケイマンやマカンが600万円は高いとはいえ現実的な選択です。

  ポルシェを選ぶ意義って何?ということに、結構意味不明なことを言って答えているプロライターがいますけど、そんなに小難しいことでしょうか!? わざわざプロに語らせなくても、例えば私のようなど素人でも乗れば、基本的な性能の段階ですでにかなりの『違い』があることがわかります。個人的な意見では、何と言ってもポルシェを選ぶ最も重要な理由は『ブレーキ』です。ポルシェのブレーキングに慣れてしまうと、おそらくレクサスのブレーキはちょっと怖くなります。

  レクサス車に標準装備されるタイヤは、重量系向けの乗心地を重視したタイヤです。しかもサスのストロークも突っぱね感(突き上げ)を排除しているせいか、いくら踏んでも『止まる』という実感が薄い。そう感じるのはブレーキングもハンドリングもアクセルもどれもフェルトが一枚絡まっている蚊のようなニュルっとした感覚のせいかもしれません。実際に制動距離がそこまで極端に伸びることはないのですが、とりあえずポルシェの感覚で踏み始めるとすぐに停止線超えちゃう。個人的に体験した国内・輸入の各メーカーの中で、ポルシェの領域に迫ったブレーキングを持っているのは、マツダと三菱だけじゃないかと思います。ポルシェ、マツダ、三菱以外は怖いですね。ホンダとメルセデスがその次くらいかな。

  よく止まりそうなイメージのあるスカイラインなんかも相当に怖いです。GT-Rのような強化ブレーキはまた別ですけども、これはサーキット用なのでメンテナンスにかなり費用がかかるらしいです。ベースモデルに使われる純正ブレーキは、レクサスに対抗して設計されているせいかどうも止まらないです。レクサス、日産はクルマが重いから制動距離が長めになるというのもあるわけですが、中にはMINIのように軽いのに止まらないケースもあります。このブランドはどれだけ走りにスリルを求めているのか!? ブレーキもアクセルも強く踏むとクルマがかなりよじれるので、一瞬ハンドリングに神経を使いますが、その際に右足は無意識に上がってしまうんですよ。

  乗り心地やらスリルやらを求める人にはレクサス、日産、MINIもいいかもしれないですが、私のようなビビリで、衝突安全基準もIIHSでトップカテゴリー(ホンダマツダスバルが多数。ドイツ車はメルセデスのGLEのみ。)を取るか、それに準じる性能があると認めたクルマしか買わないと決めているような人間には、その価値が(主観的には)理解できません。

  とにかく現状では、ポルシェかマツダの中で条件に合うモデルを選ぼうと思っています。マツダで「ファーストカー・スペック」が完璧に確保されているのは、実はアテンザ(ガソリンモデル)だけ。アクセラ、CX3はブレーキが甘く、CX5はIIHSトップではないです。しかし今や自動ブレーキが標準装備の時代なので、2Lガソリンを搭載するようになったCX3に関してもOKかも。マツダディーゼル車はブレーキが総じてゆるく制動距離も長めです。200万円のCX3、400万円のアテンザ、600万円台の718ボクスターとマカン。

  2代目パナメーラが何やら神々しいです。日本でも受注が絶好調だそうで、4ドアサルーンをいう素材をうまく料理すれば1000万円を超えるクラスのクルマでもまだまだチャンスがある?いやいやバブルの勝ち組のオッサン達がポルシェ名義を指名買いしてるだけか!?レクサスLSと同じくらいの価格帯から買えるのに、中身はポルシェのオリジナリティな要素が溢れている。確かにこれならSクラスやLSのユーザーを引っ張ってこれますねー。

  新型パナメーラは、フロントのデザインが想像していた以上にスッキリとしていて、ポルシェ911の異形さを上手く表現しています。高級セダンをここまでコミカルにデザインすることが、そもそもライバルには真似できない潔さです。初代はただただ『メタボなポルシェだねー』でしたけど、一気にライザップしてきました。しかも全体のフォルムも部分の造形もうまく両立していて、シルエットが脳裏に焼き付いてなかなか離れないです。Cクラスとよく見分けがつかないSクラスとは根本的に違うということなのだろうけど。

  ポルシェは2018年にもDセグセダン『パジュン』を発売するという噂があります。これも600万円台になるのかな。パナメーラみたいにDCTで走るスポーツセダンになりそうです。ポルシェとマツダによる『賢者ブランド』(ファーストカー・スペック)・・・911(1244万円〜)、パナメーラ(1162万円〜)、マカン(699万円〜)、718ケイマン(655万円〜、アテンザ2.5L(336万円〜)、CX3(210万円〜)のシリーズにもっともっとラインナップが増えたらいいですね。


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