CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

SUVはやっぱり見た目が全て!!!走破性とかさ・・・!?

  カーグラフィック6月号では、なんとも目新しいSUVによる「ジャイアント・テスト」なるものが企画されました。そういう時代なのかな〜・・・。CGといえば、今年の正月頃に発売された号で行われたジャンル混合の「CGアワード」で、「我々はSUVの乗り味がハッキリ言って好きではない」と宣言して、ポルシェ・マカンとレクサスNXに最低の評価を下していたのは記憶に新しいですけどね。読者の方をチラチラ見ながら、正義の味方を気取るもなかなか大変なようで・・・。2016年の各ブランドの発売予定を見たらほとんどがSUV・・・プリウスまでSUVになっちゃうの!?こんな状況ですから、もはやポリシーだけではクルマ雑誌が作れない!!!という苦悩が伺えます。

  今回の登場車両は6台です。ア◯トランダーをブッキングしなくて良かったですね!まさかあんなことになるとは・・・。しかしどうやらエントリーの段階からエクストレイルやCX5は除外されているようです。日・米・欧で売れまくっている日産、マツダの旗頭が不参戦でSUVナンバー1なんてあるかー!!!とか思うのですが、どうやらセレブ向けの「1000万円クラスSUV」に限定されている模様。趣味のクルマ(スーパーカー!?)を所有するエンスーな読者に、2台持ち用のファミリーカーをご提案させて頂きます!!!といったところでしょうか。ただし・・・今回は急いで集めた感じではなく、いかにもセンスの良さげな人々が好きそうな高級SUVだけが「厳選」されています。とにかくカイエンとマカンが無い!!!というだけでなんだか粒ぞろいの締まったメンバー構成です。

  一応エントリー車を列挙しておくと、「レンジローバー・スポーツ」「メルセデスGLE」「アウディQ7」「BMW・X5」「レクサスRX」「ボルボXC90」です。・・・まあCGは例のごとく「個性を尊重」して「優劣を避ける」主義なので、読んでいてもどうも良し悪しの基準はチンプンカンプンです。カタログ的データと編集部員の個人的な趣味による全くバラバラのレビューが方向性もなく並んでいてお茶を濁してあります。とはいえこの企画にお金を出している「ケツ持ち」さんは最終結果をみれば一目瞭然・・・。

  それにしても日本のカーメディアに脈々と伝わる「高額車は絶対に批判しない主義」も健在ですね。1000万円もするんだから悪いクルマであるはずがない!・・・まあ確かに。CGアワードでボコボコに批判した「マカン」とか「レクサスNX」のような偽セレブに擦り寄る「粗悪車」とは全く別次元の乗り物!!!それが「高級SUV」ですよ!!!カーグラフィックが自信を持ってオススメしたいこの6台!!!1000万円越えでも必ず納得して下さるはず!!!・・・ってのが企画の趣旨のようです。

  まずビックリするのが、6台とも粒ぞろいの運動性能の高さ。車重2300kgくらいの規格外モンスターなのに、0-100km/hの加速性能は「レクサスIS350Fスポ」とか「BMW340iMスポ」あたりと同等のタイム!!!つまり有名どころのスポーツセダンが誇る「カタログモデル」の最速グレードと同じですから、そこいら中でブヒブヒと直4エンジンの安っぽいターボレンジャーを唸らせて走っているスポーツカー/スポーツセダンでは、直線加速では全く歯が立たないわけです。スポーツセダンってさ・・・Cクラスとかがやたらと誇示してますけど「CD値」の高さが売りなはずですが、これって加速にはあまり利かないのかな? おそらく・・・日本でそこそこ売れているスポーツセダンのカタログモデルでこのモンスターSUV達を難なく直線で置き去りにできるのは「スカイライン350GT」(HV車です)だけかもしれません。つーかCD値高いはずなのに、加速も悪くて静かでもないDセグセダンってなんなの!?ゴミなの!?

  数値だけ見る限りでは、「速さ自慢」のWRX・S4でも勝てないようです。「ボルボXC90・T6AWD」なんて2Lの直4(PHV無し)にスーパーチャージャー&ターボで320psというユニットなんですが、これでS4と同等に走るってのはどういうカラクリなんだ!!!スーパーチャージャーの低速時の過給ってそんなにスゴいのか!?そんな驚愕のユニット&AWDがあるなら、V40のボデーに搭載すればメルセデスA45AMGやゴルフRを撃墜できる「超ホットハッチ」が出来るんじゃ!?かつて欧州ツーリングカー選手権(ETC)の王者「ボルボ240ターボ」がJTCにもスポット参戦して圧倒的な強さを見せつけましたが(R32GT-Rが登場する前です)、日産、ホンダ、マツダ、三菱のそして水野さんの闘志に火を付けたボルボが復活するといいな〜・・・。

  さてSUVに話を戻すと、カーグラフィックは他のジャンルと同様に「加速」「燃費」「シート」「ラゲッジ」などの項目を淡々と査定してますが、SUVなんてまず何より見た目でしょ!とは言っても・・・カーメディアが見た目でプレミアムブランドの優劣を決めるのは大人の事情でいろいろ難しいでしょうね。なので代わりに私が・・・いやその前にお詫びです。レクサスRXを以前に「(内装)のデザインが良くなった」と激褒めしたことがあったのですが、今回6台並んでエクステリアを検分すると、RXが真っ先に「退場」レベルにイマイチでした。やっぱりデザインが度を超えて革新的過ぎる!!!

  他の5台は1000万円クラスの風格というか、落ち着きあるデザインを基調にしつつも、競争相手に負けないデザイン上のこだわりなどが念入りに考え込まれていて、全体のプロポーションも良くてとても絵になるんですよ。レクサスRXのエクステリアだけが、なんだかモーターショーに出された「試作車」に薫るあの不安定な雰囲気のままです(これはいいことなのか?)。一番に「アカーン!!!」って感じるのがサイドのデザインですね。カーグラフィックにはどんな意図があったのでしょうか6台のサイド面の写真を並べてあって、各車のデザインのポイントがわかりやすくなってます。この構成はとても秀逸!!!だけどレクサスのデザイナー(責任者は福市得雄さん)はこれを見て何を思うか・・・。6台ともに流行しているそこそこの「ガンダム顔」なんですけども、RXだけはサイドから見ると、空を飛んだり、トランスフォームしたりしそうなガキのオモチャ的な質感です。アニメオタクだらけのフランス人に人気が出るのか!?

  なんかいつものCGのジャイアントテストよりも楽しめましたね。高級SUVは各ブランドともに、一番力が入っているジャンルということもあるんでしょうが、6台中4台に装備されていたクリアルーフの面積が尋常ではない!!!セダンでは絶対に味わえない開放感。なんだろう・・・加速といい居住性といいセダンにこだわっていた自分の視野が狭過ぎるな・・・と痛切に感じたカーグラフィック6月号でした。

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