CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

BMW320d 「エンジン屋の名が泣いている・・・」

  某雑誌にパワートレーン・アワードという企画があり、ここ数年で登場したエンジン&ミッションで最良のものを決めるというものだった。10人ほどの審査委員がそれぞれ5個のパワーユニットをえらび持ち点20点を配分する。出て来たエンジンユニットは実に38種!しかしプロのジャーナリストとはいえ評価は必ずしも一致せず、複数の審査員から得点が入ったエンジンはわずか13台・・・。

  この13台にBMWメルセデスのエンジンが全く入っていないし、38台の中にもBMWメルセデスの直4ターボがそれぞれ1人のみの得点でランクインしただけ。VWのあの環境対応エンジンが気を吐いたけどもドイツ勢のエンジンのダメさはもはやプロでも覆い隠せるものではないらしい。「バイエルン発動機(BMW)」は根っからのエンジン屋と言われた時代はどうやらとっくに過去のものなのか・・・。「発動機」メーカーを名乗るライバル・ダイハツは軽自動車用のエンジンながら13台の内の1台を占めているのに。

  全体を見ると海外メーカーで13台に食い込んだのは、全て日本メーカーがあまり本腰を入れていない、エコブースト(VWフィアット、フォード)と、大排気量NA(クライスラー3.6L)のみで、日本とドイツがガチンコの中型車向けユニットは断トツトップのマツダディーゼルにホンダ、トヨタのセダン向けHVが上位を占めてたため、日本の完勝だった。BMWは昔の6気筒とのギャップが大き過ぎて点数が入りにくいようだ。BMWも直4中心のラインナップが不興を買っているのを承知しているようで、まもなく直6ツインターボの新型エンジンで巻き返すだろうが、搭載車種が1000万円以上のクラスのみ・・・。もはや貧乏人の相手をするのはミニの役割とばかりに分業を決め込んでいる。

  BMWがPSAなどにも供給している1.6ターボが全く評価されていない。ボルボV40のパワー出し過ぎ1.6ターボもメルセデスのボトムグレード専用の罰ゲームエンジンの1.6ターボも含めて、メーカーが全く意匠を加えていないカスエンジンなのだから当然だろうが・・・。このエンジンがバーゲン価格なので日本では売れまくっているようだけど。さらにBMWがあれほどプロモーションを掛けたディーゼルがまったく評価されていない。街ではそこそこ見かけるが、トラックみたいな音を立てて高級車の面影など全くない。買う前に「音がダメ」と気がつかないデリカシーの無さが悲し過ぎる。