CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

「わかるか京一、モータースポーツでは対向車を処理する技術なんて必要じゃないことだからな・・・」

  前回の続きです。休日の埼玉県「奥武蔵グリーンライン」はなかなかの無法地帯です!という話です。

  さすがに度重なる「度を過ぎた」対向車を数多くやり過ごすと、「苛立ち」を通り越してしまいます。DQNが溢れる楽園の「フリータイム」にのこのこやってきた己のマヌケさを悔やみましたね。いったい次はどんなDQNが現れるんだ?もう何が起こっても0-10で相手の全責任になるように完全に停まって避けてみせる! そして愛車を無事に国道299号線まで連れ帰りたいという悲壮な願いを胸に突き進みました。もはや楽しいドライブ気分は様相を変えて「非日常」の「サバイバルミッション」になってしまいました・・・。

  危険過ぎる香りがプンプンする地点は、誰でも直感的に解るもので、出会い頭に「ドカン」なんてことは滅多にないのですが、中にはそんな危険すらも解らないアホがいるから困ったものです。街中でスマホをいじくりながら歩いている人がたくさんいる時代ですので無理もないですが・・・。さてコースでもっとも危険と思われる場所にやってきました。前方右側にそびえる岩山に遮られ右カーブの先はまったく見えません。漫画「イニシャルD」で高橋涼介(FC3S)が須藤京一(エボ3)を破ったあと、「京一、オマエの弱点は右曲りだ」と言い放ったカーブを再現したような場所です。いくら熟練のドライバーでもこの右カーブを全開でインに切り込んでいくことなんてできないですよ・・・現実の世界では。「誰でも100%ではいけない・・・だが経験と努力次第でそれを100に近づけていくことはできる!」高橋涼介の名セリフですが、克服する前に死ぬ確率が高い気が・・・。

  当然ながらチキンの私は、全く見えない右側から何が飛び出してくるのか・・・恐る恐る左側ギリギリを徐行して進みました。虫の知らせというか「絶対に何かが来る」という不思議な確信があったのですが、それがものの見事に当たってしまいました。「自分の動物的勘はまだまだ素晴らしい」と感動する余裕などまったくなく、明らかにオーバースピード気味に何かが突っ込んでくるのを見て意識がやや遠のいていくのを感じました。やってきたのは「二輪」でした。私の右側にはクルマ一台が通れるほどの十分なスペースがあり、そこをすり抜けていってくれるだろうという楽観も虚しく、そのバイクが明らかに自分のクルマの正面に突っ込んでくるライン取りになっているのを悟りました。終わった・・。

  明らかにコチラの存在を想定していなかった様子がはっきり解るように、狼狽しきった若いバイカーの表情が、スローモーションで視界に飛び込んできます。今でもその光景が脳裏に浮かびます。「うわぁ」という声が聞こえてきそうなほどの漫画みたいな表情でした。こちらはすぐに完全に停止しましたが、相手が停まれなかったら・・・あ〜最悪! そう思った瞬間に後輪がロックして制御を失ったバイクが横転します。テールライトのプラスチックケースが弾け飛ぶのが見えました。

  こっちまで来るな〜!接触事故はとりあえず四輪が悪いみたいな習慣があるようなので、事故後の対応をどうしようかなどと考えが頭を駆け抜けているところで、石ころはたくさん撒き散らしてくれましたが、接触なしに停まってくれました。後続の仲間のバイクもかなり離れた地点で転倒していたので、どうやら場数が少ないビギナーバイカーコンビだったようです。とても人の良さそうな若者だったのですが、いくらなんでもあんな走りをしていたら、いずれどこかで大怪我する気がしますね。今回を機に運転を改めてくれたら幸いです。まあ、まったく同じことが私にも言えるのですが・・・。