CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

新装復刊した「xaCAR(ザッカー)」がなかなか良いです!

  スポーツカーの時代が再来しつつあったように感じましたが、月刊誌の「xaCAR」は2013年の7月号で幕を閉じました。サーキットでクルマを走らせる読者をメインに据えていたようですが、格安スポーツカーを中心に取り上げていて、「とりあえず自分のマシンを手に入れて、サーキットで限界走行しよう!」というメッセージを絶えず発信する「男臭い」雑誌でした。

  アドバイザーとして「ドリキン」こと土屋圭一が君臨していて、2013年になっても彼の代名詞である「AE86」と「NSX-R」を絶対正義として奉り続けていては、もはやカーメディアとして「機能不全」状態だったと言えます。皮肉なことに、待望の新型スポーツ「86/BRZ」の発売から1年後に休刊になってしまいました。ランエボやタイプRの存在感が薄くなりつつある状況で、86/BRZロードスターCR-ZSTIだけでは比較記事も書けないですよね。

  あと誌面全体がまったくオシャレじゃないという致命的な欠陥もありました。特に輸入車を中心に扱っているライバル雑誌は軒並みオシャレな誌面作りに神経使っているので、かなり写真の使い方にも差があるように感じました。土屋さんには失礼ですが、他の雑誌の写真に中年のオッサンをフレーム=インさせるところはほとんどないです。

  さらに追い打ちをかけると、xaCARのような雑誌のせいで、日本のスポーツカーのイメージがなかなか良くならないのかなという気もします(もちろん「痛車」など他の要因もありますが・・・)。この雑誌のメイン読者層はやはり「頭文字D」にインスパイアされた人々も多いようで、漫画の世界観をかなり引きずっている感もありました。「頭文字D」はたしかに面白い漫画でしたが、日産・三菱・ホンダのクルマが徹底して敵のクルマとして登場し、「ランエボ乗り=DQN」で、「シルビア乗り=雑魚」といった強烈なプロパガンダを発していたので、それらのメーカーから見たら問題作かもしれません。

  トヨタが漫画に便乗して「86」を発売し、一生懸命にスポーツカー・シーンを盛り上げようとしていますが、日産・三菱・ホンダはまったく同調する気配はなくて白けきっています。トヨタのなりふり構わないプロモーションだけが虚しく行われているのが少々気の毒です。日本のメーカーすべてが歩調を合わせて対抗車種を開発したりしないと、かつてのような盛り上がりは実現しないかなという気がします。

  xaCARとしてはかつてのようなブームの再来を諦めたようで、雑誌のスタイルを大きく変えて季刊誌に変わりました。その第1号が先日発売されたのですが、86とBRZを1冊丸々と特集するというスタイルを取っています。装丁も大判のCGのような重厚感あふれるものに代わり、1冊すべてが1台のモデルについての情報なので、他のメディアには載っていないような細かい情報が満載でとても価値ある一冊に生まれ変わったと思います。第1号は非常に良かったですが、次はいったいどのクルマを取り上げてくれるのでしょうか?


↓丸ごと1冊で1台を特集で大判240pは読み応えありますよ!