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はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

スバルは「噛ませ犬」か!?

  「driver」という雑誌をとある理由で初めて購入した。価格の割に誌面が多くてお得な雑誌で、内容も輸入車に偏らず国産車もたくさん扱っていて、「総合クルマ雑誌」としてとても良い出来だと感じました。国産車を省かずに徹底的に扱っているので、やや誌面が地味になりがちな部分もありますが、変にカッコつけることもなく全ての自動車ユーザーに良質な情報を提供するというのが主旨なのでしょう。

  特集記事が何本も組まれていて、それぞれに綿密な記述を施しているのもとても気に入りました。買った8月号では新型アコードHVの特集に加えて、新型アテンザ、新型ゴルフと話題のクルマが3台もフィーチャーされていて、「◯◯のすべて」シリーズを3冊をこの1冊で兼ねてしまっていて、とてもお買い得です。ゴルフやアテンザの特集記事に至っては「◯◯のすべて」には絶対に掲載されないような、driver編集部よって行われた走行性能テストの細かなデータが記されていました。このデータをクルマを買う人はどう使ってよいのかは、疑問ではありますが(制動距離の0.5mの差や室内騒音1dBの差をどう評価すればいいのか?)、読んでいる分にはとても楽しかったです。

  さらに強烈に楽しかったのは(笑ってしまったのは)、新型ゴルフの性能比較に登場してくるライバル車の選考基準です。最近に発売されたクルマから選んだのでしょうが、「ゴルフハイライン」「ゴルフコンフォートライン」「メルセデスAクラス」「ボルボV40」「スバルXV」の5台というのはいくらなんでも突っ込みどころ満載です。当然ながら、発進・追い越し・制動・騒音・レーンチェンジの5テスト全てでスバルXVが最下位でした。トレッド幅が一番狭くて、なおかつ一番車高が高い、しかもスバルの新型のFB20エンジンは同じ2LながらBRZ(FA20)やインプSTI(EJ20DIT)とはまったく趣向の違う燃費重視型エンジンなので、わざわざこの高齢者・女性向けのSUVを混ぜてテストする必要ないだろと思ってしまいました。結局BMW116を代わりに参戦させたら、完全に「ドングリの背比べ」になってしまうので、スバルの廉価車を「かませ犬」として入れたのでしょうけど。

  もしこの中にマツダ製のMGDエンジンを搭載したフォードフォーカスがラインナップされていたら、2Lショートストロークエンジンの良さは十分にデータに表れないかもしれませんが、加速性能でもっとも優れていたボルボV40と互角以上の力を発揮して、ゴルフを喰ってしまったことでしょう。データを良く見ると誰の目にも、ボルボV40の性能が全てにおいて凄いことが分かります、客観的に判断すると断トツでV40の勝利だと思うのですが、なぜかウイナーはゴルフハイラインになっています(とても不可解です)。実際のところ、フォーカスもV40も基本設計は同じクルマでこのシリーズはアクセラも含めて、欧州ではゴルフよりも圧倒的に多く売れていて、評価も断然に高いです。どうせだったら、アクセラとオーリスを加えてやってほしいと思います。どちらも今や燃費志向の「鈍重」エンジンなので、フォーカスやV40には敵わないとは思いますが、それでもドイツ車には絶対に負けないと思います。


↓「珍企画」もありますが、リテラシーを持って読めば問題なし。この内容で550円ならお買い得だと思います。