発売１ヶ月で2万5千台を受注した新型クラウンには、改めてトヨタの販売力を思い知らされました。仮に年間10万台うれれば、１台500万としても5000億円の売り上げですね。トヨタのグローバルでは売上合計18兆円とはいえ、少なくない数字だと思います。日本で年間30万台売れてるアクアの売上合計も6000億円程度で、貢献利益を考えればクラウンの方が儲かっているかもしれません。
５月にはクラウンに続いてレクサスISが発売されます。まだデザインが公開されたのみで、クラウンと同じハイブリッドが搭載されるようです。この販売戦略もさすがというか、クラウンが街で目につくようになって売上が鈍りそうなタイミングで発売して、クラウンに対して慎重なお客を誘導しようという狙いでしょうか？さらにトヨタの巧妙なところは下手にMTを設定などして迎合しようとせずに、「初心者でも乗れるプレミアムカー」に徹しているところがいいですね。
マツダのアテンザがMTに活路を見いだしたところで、なんとあのメルセデスがSLKにMTを導入するというなりふり構わない戦略を打ち出してきました。日本でのレクサス登場で一番ダメージを受けたのはやはりメルセデスで、その不振からいまも脱却できていないですが、今年からメルセデスは日本市場で活発な動きを見せるようです。新型Aクラスと年内のCLA投入、さらにこのSLKのMT化は日本市場をじっくり研究した的確な「展開」だと思います。
さらにメルセデスは世界最高水準の高効率エンジンの開発に取り組んでいて、３Lクラスのガソリンエンジンで13km/Lくらいの燃費を達成してるようです。これはマツダのスカイアクティブにはラインナップされないクラスのエンジンの上、ハイブリッド全盛の日本の盲点を付くスペックになりそうです。これを新型Eクラスに積んで巻き返しを狙うようです。
