CARDRIVEGOGO アーカイブ・ブログ

はてなダイアリーで書き殴っていた自動車に関する放言記事を1つのブログにまとめました。

続・日本車のデザイン トヨタクラウン VS マツダアテンザ

  クルマのトレンドの移り変りは早いものです。トヨタクラウンとマツダアテンザの2台の登場で「絶滅寸前」と言われていた日本のセダンがまさかのバックオーダー1万台の大ヒットです。日本人は「絶滅寸前」という言葉にとても弱いですね。みんな心が優しくて「哀れみ」の心情が湧いてしまいますね。例えば日本人のF1ドライバーが「絶滅寸前」になれば1億円以上のお金がすぐに集まります。べつにカムイさんは生活に困っているわけじゃないのですが・・・。別に水を指すつもりはないですが、今回クラウンやアテンザを購入している人は少なからず「日本経済に貢献するぞ」という気持ちが後押ししてるのじゃないかと思います。

  それでもやっぱりこの2台とてもよい出来映えです。この2台に挟まれたら、現行のメルセデスC/EやBMW3/5が完全に1世代昔のクルマに見えますね(現行メルセデスEは先代クラウンに似てます)。さらに性能やコストパフォーマンスでも圧倒しているので、ドイツブランドのファンでなければ、もはやBMWやベンツを選ぶ理由はないと思います。この2台はまるでトヨタマツダの間に「密約」があったのじゃないか?というくらいに見事に市場を分けている気がします。

  アテンザは徹底的にBMW3のディーゼルを完全にマークしています。同じディーゼルモデルだと燃費・馬力・トルク・車重のあらゆる性能で上回っていて、さらにサイズを大きくすることで3シリーズよりもワンランク上の雰囲気すら出しています。デザインも全く遜色なく、衝突軽減ブレーキや追従クルーズが標準装備(どちらもBMWはオプション)のLパッケージでBMWより100万円ほど安いです。

  一方でクラウンはメルセデスEを徹底攻撃しています。あのグリルデザインは不思議とメルセデスEクラスと比べた時に、クラウンのデザインが良く見えるようになっています。さらに全長や全高などのスタイルもわずかでずが、きっちりとEクラスより「ロング&ロー」に設計されています。そしてクラウンHVの価格設定も驚きですが、なぜ直4エンジンなのか?の答えもおそらくEクラスの量販グレードのE250が直4ターボだということが理由だと思います。ここでV6ハイブリッドを持ってくると価格差がなくなり、しかも重量増で不評ということもあり得ます。同じ直4なら静音設計でトヨタが遅れをとるはずもなく、完全勝利が見込めます。しかもハイブリッドのクラウンはメルセデスE250よりも軽いです。

  ドイツ勢はDセグならBMW3、EセグならメルセデスEが日本での売れ筋なので、アテンザとクラウンが連携して一気にドイツ勢からシェアを奪う動きになっていますね。まるでグループ企業かというような連携をみせているトヨタマツダです。ただメルセデスはすでにCLAという新型4ドアクーペをスタンバイしていて、これがアテンザとクラウンへの対抗モデルになっているようで、日本勢優位が続くかは不明です。

↓この記事の参考文献